ピアニストのイゴール・レヴィットが新レーベルNo Silenceを設立

CDが売れないこの時代にあって録音レーベル各社とても苦労されているのだと思います。CDが日本で売れるのは、会場での握手券として機能するからということと、切手の収集とかそういうコレクター心理が日本人の心とフィットするから、とかそういう感じではないかなと思っています。あとは、あああの時このCDを買った、あの日はこうこうこうだった、という記憶のための補助ツールとして、という要素もあり、純粋に「その演奏家のその録音を聴きたい!すり切れるほどに!」という方の割合はかなり低いのではないか、と考えています。だからどうだというわけではなく、おそらくそういうことなのだろう、とぼんやりと考えている、ということです。

ともかく録音はなくならない。そして、せっかく録音するならなんかもっとこう、意味のあるものにしたい、そういう気持ちもとてもよく理解できます。先ほど「こだわりのあるところはこだわったらいい、でもこだわる人は自分自身がめんどくさいやつであることを自覚した方がいい」という一文を目にしまして、とても面白いことを書く方がおられるものだ!と納得していたのでした。

その意味でイゴール・レヴィットという人は、活動をみていますと、とてもこだわりが強そうに感じています。つまりめんどくさいやつ、であろうことがなんとなく透けて見えるようです。だが、めんどくさいやつだからこそ実現することもたくさんあって、めんどくさいから逃げてもダメなのです!だから逃げないで向き合おうぜ!うわっ、めんどくさー・・・(どっちやねん)。

NO SILENCEレーベルは、2023年10月7日のハマスによる攻撃を受けてレヴィットがベルリンで行った「沈黙に反対、反ユダヤ主義に反対」と題された連帯コンサートにちなんで名付けられた。 

「芸術を通して発信する声は、いくらあっても足りないくらいだ。美しさ、無限の可能性、解放、そして人間であることの意味を体現する声。ノー・サイレンスはまさにそれらすべてだ。そして、アーティストたちが可能な限り自信を持って自らの作品を世に送り出すためのネットワークとなるだろう。これは私の人生の集大成であり、新たな始まりでもある」 

このたびソニーの傘下に新たにレーベルをつくるということだそうです。声を上げていけ、ということだと思うのです。一気に3種類のレコーディングがリリースされるようで、1枚目がリスト編曲のベートーヴェンの英雄とシェーンベルクのナポレオン頌歌、2枚目はレヴィットの弟子ルーカス・シュテルナートのデビューアルバムだそうです。

あと、ヴェクサシオンの16時間のアルバムもリリース。ずっと同じ曲を聴き続け、タイトルのフランス語の意味の通りイライラしようぜ!

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