フェニーチェ劇場とベアトリーチェ・ヴェネツィの関係についてはごたごたがまだ続いています。ほぼ全くフェニーチェで指揮したことがなかったヴェネツィがいきなり音楽監督になることとなり、現場から猛反発があり、なんのかんのとあった挙げ句に解雇ということになってしまったのですけれども。直接的には縁故主義を批判したこと(「父から息子にポジションが受け継がれる」)が解雇の理由でした。
それに対して本人が意義を申し立てたということだそうです。彼女の弁護士が6月9日に劇場に書簡を送ったようで、そこには「自身のエネルギーと専門的な芸術的な業務を引き続き提供し、両者間で確立された雇用関係に不可欠なすべての専門的、組織的、および制作活動を実行するつもりである。契約解除の決定は無効であり、違法であり、効果がなく差別的である」と書かれているそうです。
弁護士を雇うのもお金がかかります。主張が通るにせよ通らないにせよ、ここはお金をかけてでもやるべき所だ、と判断をしたということでしょう。また話題が公になることで自分自身にも火の粉が振ってくる、ある意味晒されることとなるわけです。それも判っていて敢えて行動に出ているということです。キャリアが傷ついてしまっている状態なわけですから、それを最小化するため、今後の仕事を守るために必要な行動とも言えます。
主張するところは主張していく、これは、日本人でナイーブな私たちにはなかなか難しいことかもしれません。強さ、ふてぶてしさ、パワー!いつも弱気な私にもこういう資質がほしいなと思うことがあります。今回のことも実際のことは当事者にしかわからないですが、ぐいぐい行く行動力、それもまた大切なことかもしれないな、とつらつら考えたりします。
なお劇場側は、指揮者とはいかなる契約も締結しておらず、何の問題も無く、弁護士が対応する。我々は全く動揺していない、と回答したようです。


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