日本でもおなじみの指揮者マルク・ミンコフスキ。レ・ミュジシャン・デュ・ルーヴル・グルノーブルという、とても憶えにくそうで実のところ憶えやすい(だめですか?)名前の古楽アンサンブルを率いておりまして、その団体名からも想像がつくとおりフランスを拠点とするアンサンブルですね。
古楽アンサンブルはだいたいどこも指揮者と切っても切れない関係にあることが多く、指揮者が創設者で、引っ張って行く。いわゆる通常のモダンなオーケストラの場合は指揮者が入れ替わり立ち替わりやってきて、音楽監督とかも次々というか、新しい監督がその職を継いで行くわけですが、古楽アンサンブルの場合はなかなかそうはいかない。
アーノンクールのコンツェントゥス・ムジクスやブリュッヘンの18世紀オーケストラ。あるいはリヒターのミュンヘン・バッハ管弦楽団。どれもいまも活動をしていますけれど、かつてのような輝きは潜めているように感じるのは私だけではないと思います。ただ最近は少しフレキシブルになってきましたでしょうか。クリストフ・ルセがイングリッシュ・バロック・ソロイスツとの関係を深めていたり、アニマ・エテルナでエラス=カサドの存在感が増しているな?とかそういう感じの動きも出ています。でもタラン・リリク(ルセが創設)の皆様とか、どう思っているんだろうか、とかそういう風にも思わぬではないですけれど。
マルク・ミンコフスキがこのたびボストン・バロックの音楽監督に就任するというのもそのトレンドの一つなのかもしれません。マーティン・パールマンがアメリカ最古の古楽アンサンブルとして1973年に設立した団体で、パールマンは昨年をもって退いていた。
しかしなんでミンコフスキがアメリカへ、という不思議な気持ちになったのですが、Diapasonによりますと母親がアメリカ人とあって、これはしたり!そういうことなんすね!そらあアイデンティティにかかわる大きな話であります。ならばアメリカに行くことはごく自然な気もしますね。ミンコフスキ「長い間、私はアメリカにもっと積極的に関わりたいと夢見ていました」。ほらね。なるほど!!
お母さんがアメリカ人というともう一人ピンとくる人がいますね。そう、カルロス。なぜかアルゼンチンで生まれたのでカルロスという名前を授かった世界の大天才。カルロス・クライバーも母親がアメリカ人でした。
だからなんなの。そう言われるかもなのですが。いや、なんとなくへーって思っただけなんですぅ。そういうのって、けっこう大事じゃないです?
ボストン・バロックがミンコフスキと次の時代を築くことを願っております。


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