自分のアンテナの感度の鈍さを恥じたいと思ったのですが。ヴァイオリン・チャンネルを見ていて知ったのですが、ベートーヴェン・フォー・スリーっていうプロジェクトが今進行中なんですね。エマニュエル・アックス、レオニダス・カヴァコス、そしてヨーヨー・マの3人。3人だからベートーヴェン・フォー・スリー。
これは何かというと、温故知新なんですね。温故が、知新する。かつて交響曲というものはなかなか聴けるものではなかった。演奏者もたくさん必要だし、はぁテレビもねえ、ラジオもねえ、カラオケはあるけれど、かける機械を見だごどねえ(最後のは間違い)。
ともかく音楽は、生演奏のみであった。そのような時代では、交響楽というのは、身近な楽器編成に編曲されていたのです。たとえばピアノ2台とか連弾とか、弦楽四重奏とか。そしてピアノ三重奏という形にも編曲された。これにより人々はその音楽に日常的に触れることが出来たのみならず、作曲家や出版社にとってみれば、大規模作品のスコアなんて売れっこないところ、こうしてコンパクトにすることで楽譜が売れる、人々が、有名な作曲家の新作に触れるチャンス、知的興奮!!そして作曲家の懐も潤う、出版社もガバガバ儲かる、そういう仕組みになっていたのです。
そのような時代の音楽の愉しみを現代でも、というのがこのシリーズの狙いでありましょう。もちろん、ありとあらゆるジャンルの音楽が録音され尽くしている今にあって、新しい何かが出来るであろうか、という視点があることも間違いありません。著名な演奏家たちが演奏することで、売上も期待できる。オーケストラに疲れた、なんていう方にもおお薦めできる。そういうシリーズなんですね。おもしろいですね。
具体的にはベートーヴェンの交響曲をピアノ三重奏でやろうぜ、というもので、今回のリリースによって1-6までが録音されたことになる。よって9番まで行くことは恐らく規定路線かと。もともとは2番の交響曲がベートーヴェンの弟子だったリースによって三重奏版になっている、そこを足がかりにしたということですね。カップリングされた5番の編曲はコリン・マシューズだったが、そのあとの交響曲の編曲はアックスに師事したシャイ・ウォスナーが行っている。
今回あらたにリリースされたのは第3番英雄を中心にしたもの。これですね↓
ほんでヴィオラにアントワン・タメスティが入っていて、ちょっと待ってスリーがフォーになってるけど、タイトルは変わらずスリーになっている。というシュールレアリズム臭がプンプンするぜ!!タメスティが可哀想。ゆるしてタメスティ(本人的にはニヤニヤお笑いになったと思います)。
残すところは7,8,9の三曲でして、7とかには打楽器が入ってきてもおかしくないし、9は歌手を入れてくるかもしれず、予断を許さない状況が続いている。
ちょっと面白そうなのでこの先の進展具合を愉しみにしたいと思ったのでした。


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