アムステルダムのコンセルトヘボウというと、世界でも最も有名なコンサートホールの一つですね。ありとあらゆるトップスターたちが舞台に立ってきました。ここがユニークなのは、出演者は基本的に舞台後方に設けられた客席、いわゆるPブロック的な場所の広報から登場し、階段を降りていって舞台へ到達する。出演者と聴衆の動線がだだかぶりという世にも珍しい構造をしております。カルロス・クライバーだって、ユジャ・ワンだって歩いて降りていく。
熱狂的なファンであろうがライトなファンであろうが、大人の対応で、拍手をしながら静かに見守る。キャッ私の目の前を●●さんが!!(お好きなお名前をどうぞ)と心の中では阿ドレナリ~ンしているとしても、涼しい顔をして、微笑とともに拍手で見送る、それが正しいコンセルトヘボニストだ(そんな単語はない)。
しかし待って、このニュース。わけわかんない。若者たちはコンセルトヘボウでお勉強をする。勉強といえば図書館、あるいはカフェ、あるいは自宅、あるいは自習室。そんなイメージが基本的にありますけれど、21世紀半ばの我々は、新たな姿を目撃する。世界最高のコンサートホールで勉強をする。
しかもBGMとしてクラシック音楽が生演奏される。入場料はわずか2.5ユーロ。円が安けれど現在の価値で換算しても500円しない。ワンコインでお勉強ができて、生演奏も聴けて、Wi-Fiももちろん使えるよ!
これは素晴らしい取り組みですね。主催しているのはホールとオケ(コンセルトヘボウと我々はシンプルに言いますがホールとオーケストラがあります)が共同で運営する若者のたちのための会員制クラブ「アントレ」、いや倶楽部と書いてみよう。いや、いかん昭和な感じがするのでクラブに再修正する。年30ユーロを払えばコンセルトヘボウのコンサートが最大75パーセント引きに!!そしてこの2.5ユーロのセッションもあり。なおアントレは休刊した古楽雑誌のタイトルでもありましたが、フランス語で入り口とかそういう意味です。若者に入り口を。
これはもしかすると日本各地のホールも参考に出来る取り組みかもしれませんね?とくに若者たちが集いやすい場所にある場合には。コンサートホールにいつもいく、という習性がつけば、コンサートにも当然通いやすくなると思われます。ホールとしてみれば空き区分を有効に活用できるという利点もありますね、2.5ユーロが300人だと13万ぐらいか、ちょっとお安いかもですが、だが長い目で見れば有効なような気もいたしますね。
学生たちからも集中できる、と大変好評なのだとか。いいっすね。


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