辞任、しかも来年まである契約の満了に満たないところで、そしてまだバイロイト音楽祭が終わっていないのに(8月27日のタンホイザーが最終日)、というのはなかなか穏やかではありませんが、どうも実際に穏やかな話ではなさそうでした。2000年からバイロイトの合唱指揮を務めてきたエベルハルト・フリードリヒ、突然の辞任。
しかも8月26日に運営との面談が予定されていたということなので、それも待たずして、やめてやったぜ、たたきつけてやったぜこんちくしょうめ!(ここは勝手な想像で書いているだけすので誤解しないでください)
なぜこういうことになったのかというと、詳しいことはここに書かれていましたが、134人で構成されていた常任の合唱団が80人へ一気に40%も削減されたこと(とはいえ実際には35人(38人とか33人とかいう情報もあり)がパートタイムなど、いわゆるフルタイムではないメンバーとして新たに雇用?されているようです)、これが大きいようですね。合唱団の関係者はこれを「大量解雇」と呼んで非難し、運営側は「再編」と呼んだ。
言葉あそびで論点をすり替えるやつか。
とはいえ運営側も理由なくして「再編」を行ったわけではなく、オペラハウスに影響を与えるさまざまな経費の大幅増(光熱費、資材費、人件費など)、によりやむを得ないものだと言っているようです。外部に見えている部分だけではわからないこともたくさんあるのでしょう。
運営はいつだって楽ではありませんね。こっちを立てればあっちが立たず、みたいな感じでしょうか。ワーグナーは金策に苦労したんですが(本人が超絶浪費家だったところにも原因はありそうですが)、ワーグナーの音楽祭も、お金に苦労する。そんなこと言ったらどこもかしこも、誰だって苦労するぜ、ということになりますけれど。
しかしいわゆるショーマストゴーオンですね。後任がこのあと選ばれ、来年からも粛々と音楽祭は開催されるのでしょう。
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