モーツァルトの顔が再現された、ザルツブルクに保管されている頭蓋骨に基づいて。
これを目にした時点でモーツァルトにある程度以上お詳しい方なら何を寝ぼけたことを、と、せっせせっせと眉毛につばをつけはじめていることでしょう。なぜか。天才モーツァルトは晩年不遇で、借金まみれであり、最後は共同墓地に葬られたからである。
晩年が不遇だったかどうかは議論があって、どちらかというと単に浪費が過ぎて借金まみれになっただけで、お墓をつくるだけのお金がなかったので共同墓地に行った、とか、共同墓地にしたってそれは当時普通のことだった、とかそういう細かな違いはありますけれど、ともかくモーツァルトの墓はない、遺体も特定されていない、ハハハ。終わり。
↓↓↓一応貼っておきますと、これですね。
という話で、たぶん当該のツイートもジョークでやっているんだと思われるわけなんですけれど、これを面白おかしく報道しているタブロイド紙?によると、1902年にザルツブルクで見つかった頭蓋骨に基づいて再現された、というような事が書いてあるではないか。なんたることでしょう。1902年にそんな話があったのか。1902とはえらい具体的だな。
世の中は自分の知らないことに満ちている。いや、もしかしたら自分も目にしていたかもしれないが記憶から抜け落ちているだけかもしれない。だが知らないものは知らない。さっそくググってみましたところ、ありました。1902年にこれがモーツァルトの頭蓋骨じゃね?とされるものが見つかっていて、モーツァルテウムがそれを所蔵していて、一時期一般にも公開されている時期もあったと。
そんなんあったとは知りませんでしたなあ。
2004年に行われたDNA鑑定によって残念ながらこの頭蓋骨モーツァルト説は否定されていて、いまでは一般には展示されていないのだそうです。ただし、いまでも、事前に申し込めばOK、なのだとか!
なるほど。今回騒ぎになっている再現されたお顔よりも、私としてはこちらの方が興味深い話題であった、と申し上げたい。日本でも当時話題になったんですね、「モーツァルト 頭蓋骨 1902」で検索するといろいろなページがヒットしますね。そんなことも知らなかったのか!と言われたら・・・・・・すいません、知りませんでした。
朝から愉しませていただきました。ありがとう感謝。
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