リュート奏者で長らくアメリカのボストン・カメラータを率いたジョエル・コーエンが亡くなりました。84歳。映画監督でもカナ表記が同じジョエル・コーエンがいるのですが(ビッグ・リボウスキやノーカントリーなどのコーエン兄弟のお一人)、あちらはCoen、リュート奏者はCohenです。
アメリカのボストン・カメラータを1968年~2008年までと40年にわたり音楽監督として率いました。団体自体は1954年創立ですが、アンサンブルを国際的に有名にした立役者ですね。ハーバードで学んだ後パリにわたりナディア・ブーランジェに師事。アメリカに帰国後すぐにボストン・カメラータの音楽監督となり、ハルモニア・ムンディから50枚を超すレコーディングをリリース。
ちなみに1954年の設立時の意図は、ボストン美術館に所蔵されていた古い楽器を、保存・展示するだけではなく、実際に演奏して一般に紹介したい、というもので、どちらかというと、美術史とか音楽史的な意味合いが強かったところ、パリから戻って来たジョエル・コーエンを音楽監督に据え、徐々にその活動を本格化させたというパターンですね。
2008年に退いてからは名誉音楽監督。とはいえ晩年になっても舞台に立ち、2024年のボストン・カメラータ創立70年の年にはギター奏者として出演もしていたようです。
このような素晴らしい偉人たちのおかげで、わたしたちは様々な音楽を享受し、次世代へと受け継いでいくことができるのです。音楽史は豊穣で多彩なのです。


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