バレンボイムはいまどこに

バレンボイムが入院しているという気がかりなニュースがこの春にあって、もうバレンボイムも今年80歳になるんだし、とか思っていましたが、無事に復帰してパヤパヤと活動をされているという事を知り、めでたいことだと胸をなでおろしたものです。

私の数少ないCDコレクションの中でも最初期に買ったもの、それがバレンボイムの悲壮月光熱情のEMIのCDだったと記憶しています。15歳前後だったと思う。そう、大手筋の岡本レコード店でね。大手町じゃなくて、大手筋。「伏見桃山」っていう、めちゃくちゃ由緒正しいそうな、歴史的な名前の駅を降りた瞬間、左手に現れるのが大手筋商店街。そこにはお茶室もなければ城もない。あるのは、商品が文字通り山積みになり、店全体が独特の香りを放つ岡本レコード店だ!!(いまはもうないみたいです)。

なので、バレンボイムと私の付き合いは30年にも及ぶのである(一方的に)。であるからには、こうして30年経ってもお元気で活動されているのを知るのは嬉しいことだ。で、ダニーボーイはいま何をしているかって?ウェスト=イースタン・ディヴァン・オーケストラとヨーロッパツアー中です。

今夜はザルツブルク音楽祭に出演するようです。ソリストはラン・ラン。スペインに捧げたプログラムで。と言ってもラヴェルとドビュッシーとファリャですけど。

ラヴェル:スペイン狂詩曲
ファリャ:スペインの庭の夜 (ピアノ:ラン・ラン)
ドビュッシー:イベリア
ラヴェル:ボレロ

何歳になっても「スペインの夜の庭」って書いちゃうんです。今日もそう書いてしまいました。それにしてもバレンボイムはラン・ランとも仲がいいんですよね。音楽性の方向は全然違いますけれど、こうやって

二人で満面の笑みで写真に写っているのとか、すごく気持ちがいい。バレンボイムって、帝王みたいな存在で、音楽家たちからも恐れられているというか、なかなか近寄りがたい雰囲気を持っていると思うのですが、こうやって懐に飛び込めるラン・ランすごいなと思いますよ。写真を撮るだけでなく、SNSに上げるのまで了承させちゃうんだから。

おなじく世界を飛び回るピアニスト同士で気が置けない、というのもあるでしょうけれど、にしてもここまでの距離感はなかなか出せないと思うし、貴重でいい写真だなーと思いますよ本当に。

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