ミヒャエル・ヘフリガー、ルツェルン音楽祭の監督を辞任

ヘフリガーというと、長年のクラシック音楽ファンの方々にしますと偉大なテノーる歌手ということになりますが、そのヘフリガーはエルンスト・ヘフリガーと言いまして、若干違う。

だが、しかし、もしかして親戚だったり・・・?と思ったあなたは正しい。ミヒャエルさんは息子さんなんです。ヴァイオリニストだったが事務局の方向に転身したのだ。そしてそれが見事に的中したのだ!ババーン!!

的中とかいう表現は少なからず違っているかも知れませんけれど、ともかく1961年に生まれた息子のミヒャエルさんは、1999年からずっとルツェルン音楽祭(公式サイト)の芸術監督を務めてきた。そう23年も。23年は長い。この間にルツェルン祝祭管弦楽団を設立したり、ルツェルン祝祭アカデミーを作ったりと、様々な功績を残してきた。そして2025年で切れる契約を更新しないことが発表された。26年はとてもとても長い。いろいろあったことでしょう。お疲れ様です。

https://theviolinchannel.com/lucerne-festival-director-michael-haefliger-steps-down/

いまあるもので満足するのではなく、新しいことを生み出していく推進力、あるいはあふれ出るアイデア、そういうものがトップには求められるのであります。そして現場は振り回される・・・おっと、ついありがちな現実が口をついて出てしまいました。ルツェルンはそんなことはなかったと思いますが、ともかく新しいことをやるということは大事なことであります。

ルツェルン音楽祭と言えば豊富な資金力をバックにいろいろと興味深いプロジェクトをやっている、という印象で、毎年必ずチェックすべき音楽祭だと私は認識しております。残念ながら私はルツェルンには行ったことがないのですが、いつか必ず行ってみたい音楽祭の一つである。会場のKKLルツェルン行きてえ、少し足を伸ばしてワーグナーゆかりの地、トリプシェンにもな。リストの娘とその夫ハンス・フォン・ビューロー、そしてワーグナーの奇妙な三角関係についてはきっと漫画や映画にもなることであろう。

音楽祭などさまざまな組織を率いるときに大事なのは同じ事ばかりをやらないということです。いつも同じ面々で同じような音楽をやっていても飽きられ、じり貧になるからです。しかしその一方であまり突飛なことをやっても人はついてこないんですよ。なのでいつでも半歩先を目指すのが大事なのです。そこでちょっと失敗したからといって、腐らず、また新しいことに挑戦するという気持ちが大事なのです。

ちなみに弟さんはピアニストでアンドレアス・ヘフリガーです。音楽一家だね。

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