イギリスを代表するソプラノ歌手として活躍したフェリシティ・ロットはいま79歳。デイムの称号を持っており、フランスのレジオン・ドヌールも受章している。79はまだまだお若いですね。ロットといえば、カルロス・クライバーのばらの騎士ですかね私はやっぱり。DVDを持っていて何度も見ました。あとは4つの最後の歌ですかね。そのフェリシティ・ロットが、末期癌であることを公表しました。
自分の衣装を、地元のホスピス支援のためオークションにかけようとしていたところ、なんと自分がホスピスに入ることになった、ということなのだそうです。本人の唯一のぜいたくはコンサート用のドレスを買うこと。それについて本人は「ちょっと馬鹿げた行動だった」と振り返っているのですが、かなりたくさんのドレスをパリで買ったそうで、ジバンシーとかブルース・オールドフィールドのコレクションがあると。
とはいえいきなり末期であるとわかったわけではなく、いまから1年前には癌であることがわかっていたそうです。なので、共に苦しむ人たちへの共感からの行動だったのだろうと思います。オークション自体は10月に行われる予定になっているのですが、そのまま開催されるということのようです。ステロイド治療の効果が出ていて、体調は悪いが毎日をとても楽しく過ごしている、誰にも悲しんでほしくない、と本人は語っているようです。
とはいえ、悲しい事には間違いがないですし、実際悲しい気持ちになりますね。また一人、クラシック音楽の世界を輝かせた人が、その生を終えんとしていて、世界のファンに向け別れを告げている。そういう風に受け取りました。
世界中のファンがフェリシティ・ロットに思いを寄せていることは間違いがなく、それがご本人にとっての癒やしとなることを、つまり、人々の優しい気持ちに包まれて心穏やかな日々を送られることを願います。


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