マイケル・ティルソン・トーマス死去、81歳

マイケル・ティルソン・トーマスは長い間癌と闘っていて、それでいてなお指揮台に立ち続けていたことで、人々に希望を与える存在でした。2022年3月に悪性の膠芽腫と診断されていたのですけれども、治療がうまくいっていたのだろうと思います、昨年まで指揮活動をしていて、ロンドン遠征もしているのを目にしてすごい、と思っていましたが、さすがにもう指揮台に立つことはなくなっていました。

そして先日、夫のほうが先に亡くなるという悲しい出来事もあったのですが、ついに本人が。静かに、苦しみが少なく、お亡くなりになったことを願います。

ニューヨーク・タイムズの訃報を読んでいて初めて知ったのは、若い頃はけっこうやんちゃな人物だったようだぞという点でした。ボストン交響楽団の一部の団員は、トーマスの攻撃的な性格、生意気さ、癇癪、理由も告げずにリハーサルで同じフレーズを繰り返させるといった点に否定的な反応を示していた、という一文が書かれていて、その証拠として1976年のインタビューへのリンクも貼られていて、ティルソン・トーマスという人の歩みを広く知れるようになっているのは興味深いと思いました。

50年前のニューヨーク・タイムズのインタビュー記事がぱっと読めるとか、ニューヨーク・タイムズのデジタル化すごい。課金していたからこういうことも知れるのですね(利益誘導のため課金を勧めるといったたぐいのものではございません、シンプルにそう思った、ただそれだけです)。

傲慢な一面を持ち、落ち着きのない反逆者、ずっと喋っている、とかそういうことや、さらには1978年にコカインなどを所持していたためJFK空港で逮捕されたということも書かれていて、そういうこともあったのか!と軽くおどろきました。なるほど。

なんだか温厚そうなおっちゃん(老人と書くのがなんとなくためらわれるのは不思議ですが)という最近の写真のイメージとは大分違う感じの、さまざまなストーリーがあったんだな、怒れる人間でもあったんですね、と思いました。

偉大な指揮者にお別れを。

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