メトロポリタン歌劇場で《マクベス》上演前にウクライナ国歌を演奏

ニューヨークのメトロポリタン歌劇場で10月14日の公演のこと、《マクベス》上演の前に総支配人ピーター・ゲルブが出てきて、ウクライナへの連帯を表明し、ウクライナ国歌を演奏すると発言。聴衆は立ち上がり、ウクライナ国歌演奏を聴いた。演奏にあわせ一緒に歌った人もいたとのことです。

アメリカの政権がロシア政府に近づいている?ようにも思える昨今ですが、このような行動はどのように映るのでしょうか。メトロポリタン歌劇場はいわゆる民間団体が運営する劇場です。だからこういう行動がとれるのだろう、これが国立のオペラハウスだったら、なかなかこのような自由な行動は難しいだろうと思う反面、これはどういうメッセージ性を帯び、何を意味することとなるのかなとも思います。

何百人もの人がこの劇場で働いていて、なかにはロシア人やロシア系の人もいるでしょうし、そうでなくとも、昨今の戦争や国際政治に対して複雑な感情を持っている方もおられるのではないかと思われます。そのような人はどういう思いでいるのか。いやならそもそもここで働くのやめたら、そういう雰囲気もあったりするのでしょうか。

なぜメトロポリタン歌劇場はいま特定の国歌を演奏するのか。さまざまな憶測も呼びますね。《マクベス》は独裁者が滅ぼされるオペラなだけに、そこに何かをひっかけている?あるいは、ロシアとアメリカのあらたなディールへの反発?

実際、ある報道によれば、オーケストラの一部の団員は、国歌を演奏するという上層部の決定に拒否反応を示したようです。なぜ拒否したのかはもちろんわかりませんが、政治性を帯びた活動に対する反応がさまざまであることは恐らく間違いのないところでもあり、なかなか簡単にはいかないのだろうなと思います。

世の中が良くなりますように、と願いつつ、その願いは簡単には成し遂げられないのであるということもよく心に留めておかなければならないと思います。

コメント

コメントする