世の中にはフィラデルフィアのように富めるオーケストラもあれば、そうでないオーケストラもある。ブルガリア国立放送交響楽団は、給与水準が異常に低く、次々と団員が離れて行っているそうです。長らく改善を求め団員たちは戦ってきたが、堪えきれずにストライキを発動。ストはなんと今年3月から行われているので長期化しています(コンサート活動を停止、録音は続行中)。さらにヴァイオリン奏者の一人が、このままではダメだと9/28からのハンガーストライキを予告。「オーケストラは崩壊寸前だ」
このオーケストラは、名前のおり、由緒正しきブルガリアを代表するオーケストラの一つです。1948年創立。コーガン、ワイセンベルクやカサロヴァ、ランパル、レナータ・スコットなどがかつてソリストとして共演していますし、ロジェストヴェンスキーやコンドラシンなどが指揮台に立ったこともある。ロッセン・ミラノフが首席指揮者を務めていたこともあります。
そんなオーケストラなのに初任給はなんと1271レフ(11.7万円=手取りか額面か不明ですが、それにしても!)と衝撃的な安さ。ブルガリアの物価は安いのかなと思いましたが、今年の平均月給は全国で2824レフ(26万円ぐらい、額面です。以下同じ)、首都ソフィアで3800レフ(35万円)なので、ソフィア平均のおよそ3分の1程度しかありません。ブルガリアの最低賃金は1213レフ(11.2万円)らしいので、それは上回っているとはいうものの、ギリギリ、かろうじて、のレベルであり、端的に言って非常に低い、ということは明らかです。副業をしてなんとか食べている団員もいるとのこと。
いくらなんでも、国立のオーケストラがこのお値段というのは、やりがい搾取という言葉がちらつきますけれど、予算も厳しく、オーケストラに使えるお金もない、ということでしょうか。こんな現状であっては、オーケストラ奏者になりたい、と思う子ども、そして実際のなり手も減少することが容易に予想されますし、憂慮すべきことですね。
ないそではふれぬ、なのか、不当に低く抑えられているのか。とはいえいきなりソフィア平均までぐぐっと上げられるのか、と言われると、それは難しいのでは?とも想像されることなので、今後の行き先がとても気になります。
頑張ってほしいですブルガリア国立放響の皆様!!


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