ウィーン国立劇場の鉄のカーテン

鉄のカーテンと言ったらソ連ですがなと思うあなたはもう昭和。遠く古い方なので、速やかにおうちに帰って寝ましょう。

いま鉄のカーテンと言ったらウィーン国立歌劇場のことです(キリッ)。ってなんなのそれ。ウィーン国立歌劇場には鉄製のカーテンがある。防火シャッターのことだね。なあんだそういうことか。解散。

もうちょっと待って。防火シャッターを巨大なキャンバスに見立て、毎年異なる絵を描き、それを開演前、休憩中、終演後に観客は目にすることになるのです。実際にカーテンに直接絵を描くのではなく、特殊なシートに印刷し、磁石で固定しているというものです。えー、その絵は消防法的に大丈夫なんですかねとか中途半端な疑問を投げかけるのは知ったかぶりがすぎるというものでありましょう。国家を代表する建物なのですから、そのあたりはしっかりときっとなさっているのである。推測ですけれど。

本物の鉄のカーテンをアートにしてしまうとか、なかなか面白い事をされるなと思いますね。そのおもさ16トン、その大きさ176平方メートル!じつにでかいし重い。そしてこのカーテン、緊急時にはなんと6秒で降りてくるのだそうです。緊急な事象が発生しないに超したことはありませんけれど、本気を出せばすごいんだぜ?しかし本気出すと危ない、でもありますね。下敷きになったら命はない。本気出して行こうぜ、ではなく、本気出すな、がここでは大正解。

毎年絵が変わるのですが、新しい絵が発表されまして、これで29枚目。毎年描く人が変わります。今年はオーストリアの画家ヘルベルト・ブランドルさんの作品。ブランドルさんは2025年に亡くなっているため、死後に公開されることとなった。依頼自体は2年前になされていたようで、作品はある程度以上は出来ていたということなのだろうと思われます。9月9日に披露され、来年6月末まで見られる。

ちなみにこの防火シャッター、1955年にルドルフ・ヘルマン・アイゼンメンガーが「オルフェウスとエウリュディケ」という作品を描いていて、夏の間はこれがみられるということだそうです。おや、パリ・オペラ座の話に少し似ているな?

さあ、鉄のカーテンを観に、ウィーンへ行こう(JRかなんかのCM風に)。

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