ガザの音楽院はテントで音楽を続けている

パレスチナ国立音楽院は1993年から30年以上にわたってガザにも拠点があり、様々な楽器、楽譜を持つしっかりとした拠点があったそうですが、イスラエル軍の攻撃により容赦なく破壊されてしまった。

去年10月に停戦したものの、それまでに7万2000人以上のパレスチナ人が殺され、その後も1000人が死亡しているという状況だそうです。そして音楽院の教師も生徒たちも非難を余儀なくされ、負傷者も死者もいたという痛ましい状況です。いまも多くの人たちが飢餓に苦しんでおり、清潔な水、燃料、医療物資が足りず、その状況は依然として深刻だそうです。

そんななかでも音楽院のレッスンはビーチのそばに立てられたテントの中で続けられている、という記事がガーディアンに載っていて、なんともいえぬ気持ちになりました。楽器が破壊されてしまったので、プラスチック製で、自分で穴を開けてなんとか演奏が出来るというフルートで演奏する教師、拾った楽器、修理した楽器などで演奏する若者たち。

彼らは、音楽をとても大切なもの、と言っていて、戦争中に音楽が自分たちの避難所になっている、たとえほんの短い時間であれ、音楽は私たちに現実から逃れる機会を与えてくれるのです。と語っています。音楽は人の心を癒やすとはいいますけれど、つらい現実を忘れさせてくれる、という言葉はとても重たく感じられますね。

いま私はイタリアのギターデュオ、ソロデュオのお二人のツアーに帯同しておりまして、ずば抜けた演奏に私自身が舞台の裏で興奮しており、客席が毎度毎度、沸いているのを喜ばしく受け止めておりますが、こうして純粋に音楽を楽しめるということはなんとありがたいことなのでしょう。ソロデュオの二人にしても、人々の笑顔を見ながらツアーできるというのは、とても素晴らしい日々なのだろうと想像します。ちなみに今日が最終公演で、会場は名古屋のハレ・ルンデです。いま我々は京都にいて、これから名古屋に移動します。

世界中にはコンサートで純粋に楽しむ、という機会を持てない人たちも多数いる、ということを決して忘れてはならないですね。私たちがそのような方々に直接的に出来ることはそう多くはないのかもしれませんけれど、恵まれぬ、厳しい環境にいる人々へ想いを馳せ、より多くの人たちが平穏に暮らせる日が来ますようにと祈りたいです。偽善だと言われるかもしれませんけれども、それでも。

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