せっかく19年ぶりに、東京からおよそ9100km離れたウィーンを往復したのです。しばしウィーンにまつわる思い出に耽ってもバチは当たらないであろう。だから今日の投稿もウィーンにまつわる話な。上のお写真はこないだ自分が撮ったやつです。上手、きれい。誰も褒めてくれないので自分で褒めておきます。
2月14日、《セヴィリアの理髪師》のウィーン国立歌劇場で異臭騒ぎがあったなんて全然知らなかったなあ。「古いゴルゴンゾーラのようなひどい悪臭」が劇場を満たして、前方の客は途中で帰っちまった人もいたという。
ゴルゴンゾーラ、沢山はたべられないけど、わりと好きですよ。おとといの晩も、所沢駅近くでクアトロフォルマッジ(青カビのチーズ、ゴルゴンゾーラを含む4種のチーズのピザ)を食べたんだが、ああゴルゴン、どうしてお前はゴルゴンなのか、と思いながら食べていました(思っていません)。
どうしてそうなったのか。
どうしてそうなったかというと、セット。セットに問題が、とあったのですが、保存に関しては、すごく注意深くなされていたんじゃないかと思うんですが、そういうこともあるんですね。かなりの刺激臭だったそうです。2021年の公演で使用された大きなしましまのプラスチック、それが発生源とのことで「マテリアルに変化が」とあるけれど、状態がよくなくて、カビたんですかね。でも出してくるときに担当者がチェックして、うえくっせえ!!となったはずなんですが、そのまま行け、ってことになったんですか。みんな、なんか臭いな、って思いながらやってたわけ?
オラ、ゴーサイン出した責任者出てこい!!!!!
まあそう言いなはんな。お客様も臭かっただろうが。歌ってた人たちのほうがくさかったと思うよ、セットに一番近いのは歌手だもん。オケは下に沈んでいるから臭わなかったかもしれないけど(たぶん臭かったと思うけど)、指揮者は一人だけニョキッてピットから顔出してるから、耐え難きを耐えながら腕振ってたと思うよ。キャストは誰、と思って国立歌劇場のサイトをみたらディエゴ・マテウスが指揮していた模様。どう思って振っていたのかが気になるところ。
オペラ指揮者には様々な能力が求められるわけだが、そこに「臭い耐性が強い」も加わったわけだ!!イヤッホウ!!
お客さんが帰るぐらいひどかったのにやる側は出来た、これはいわゆる無駄なまでのプロ意識の高さを表しているような気がして、お気の毒だな、と思うと同時に、クスクスと笑ってしまうような気持ちにもなるわけです。ちなみにその後の上演は1966年の古いセットで行われたそうです。さすがやな。66年のセットが残っている、それをすぐに持ってこれる。さすがが過ぎる。
まあそうカッカすんなって。古き良きウィーンって言うやろ。
コメント
コメント一覧 (1件)
劇場にいた私!たしかに!くさかった!
原因がわかって良かったです
大笑いしました!
ありがとうございました
古き良きウィーン最高♥️