時差ボケと闘っています。眠い。だが誰も寝てはならぬ。昨日は電車のなかで眠くないな、眠く・・・・・・と思って目をつぶった瞬間に5駅ぐらい進んでいて、なぜ目が覚めたかというと、手に持っていたスマホがガッコーン!音をたてて床に落ちたからでした。電車が空いていてよかった。
帰宅して、眠くいない眠く・・・・・・スヤア。ソファの上で1時間後に、つぎに2時間後に目が覚め、ようやく布団に入って寝たのでした。誰か時差ボケの最高の対策を教えてほしい。なお私は飛行機ではほぼ全く眠れないので、寝るという選択肢はなしでお願いします❤睡眠薬を使っても眠れないのでそこのところよろしく。
先日、ウィーンのとあるホテルでお昼を頂いていましたところ、スーッと目の前を通って行った人がいる。あら、あの特徴的なもちもちの福顔はフロシャウアー先生ではないですか(ウィーン・フィルの団長、1st vn奏者)。フロシャウアーは右から左へ、そして左から右へ消えていった。
そうしてまだしばらく喋っていると、こんどは、アンドラーシュ・シフがゆっくり、すーっと、重力を感じさせぬ軽やかさで右から左へと消えていったのであった。ウィーンにいるということはこういうことやぞ、と思ったのでした。音楽家の街、ウィーン。ヴィエナ。
そのアンドラーシュ・シフが師事したハンガリーの名教師、フェレンツ・ラドシュが亡くなったそうです。1934年生まれ、90歳。ハンガリーのリスト音楽院で教え、ピアノ、室内楽を教えた。ラドシュに学んだ主な音楽家には、シフ、コチシュ、ラーンキのハンガリー三羽烏(もうこういう呼称を知っている人も少なかろう)、ゲルシュタインやカヴァコス、タカーチ=ナジ、ケレメンなども。かの著名なバルトーク弦楽四重奏団もラドシュに学んだ。2010年にはハンガリーの最高の文化賞であるコシュート賞も受賞していた。
1960年代からハンガリーの音楽院で教え始め、1990年代半ばまでとどまった。その後は世界各国でマスタークラスを開催。その教えに触れたという日本の方も少なくないでしょう。バチクソ怖いことでも知られていて、ほとんど生徒を褒めない。「理解した」というのがその最大の褒め言葉だったとか。90歳になったのを記念した記事があって、いろんな人たちのコメントが掲載されていて、みんなものすごいコメントをしているのがあまりにも印象的だぞ!
“ラドシュは忍耐強かった。彼は決して諦めなかったが、生徒が「もうこれ以上耐えられない」と泣きながら逃げ出すことがよくあった。するとラドシュは簡潔に「それなら行け」と言った。”
厳しく教えること、厳しい先生に学ぶこと、これは絶対的に重要であると私は思います。褒めるだけじゃ伸びないよ。
偉大なる教師へお別れを。
それでは眠気に加え花粉との闘いも始まったこの数日も、頑張ろうではないか。今夜は中川優芽花が浦和駅5分の埼玉会館でモーツァルトのジュノーム(ピアノ協奏曲第9番)を演奏するので、王子ホールのチケットが即完したため買えなかったあなたは、時間の都合をつけて聴きに来てやってくんせえ。
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