マーク・ニューバンクスという人がいまして、もともアスコナス・ホルト、ヴァン・ウォルサムといった音楽事務所で働いていたが、15年ほど前に独立してフィデリオ・アーツという会社を設立した、そういう人です。
ともかくこの方は、私のようなへっぽこ太郎、いや三男だからへっぽこ三郎は直接の面識はないのですが、音楽事務所の方々のみならずアーティストの方々からも、難攻不落、といいますか、非常に難しい方であるという噂が根強くあり、強面、あるいは、辣腕、そういう言葉も聞かれる方なわけです。
いかにもアメリカというか、あれですね、野球の代理人とかと一緒ですね。条件を釣り上げる名人なんだそうです。日本的な感覚から行きますと、あまり不釣り合いな、あるいは行き過ぎた条件をゲッツするのはいかがなものか、という風になるかもなのですが、ともかく行けるところまで行け、というのが大陸式なのかもしれないな、、、と遠くぼんやりと、はるか彼方に思っておりました。
ところが、そのフィデリオ・アーツという会社が大幅に縮小するというではないですか。ユジャ・ワンやリオネル・ブランギエがかつて所属し、スザンナ・マルッキとかエサ=ペッカ・サロネンとかも所属中だったところ、今後は完全にドゥダメル一人に注力するのだということだそうです。
本当か、と思って公式サイトに行って観たところ、なんとトップページしかない。昔はアーティストリストページがあったけれど、紙ペラ一枚になっているやんけ。これはすごい。プロモーションが極まっているので、もはやプロモーションの必要性すらないということですか。ウェブサイトを更新しなくていいとか、ほんと最高やんけ!!
大丈夫か、とも一瞬思うのですが、恐らくもう十分にお金は稼いでいて、そこまでガツガツガツガツ仕事をしなくても大丈夫なのだ、ということなのだと思います。いやむしろそう確信しています。ドゥダメルの代理人やって少しばかし(ガバガバ)儲ければそれでええ、ということなのかな、と。
日本ではファイヤーとかいう言葉があって、ファイヤーした人、あ、アルファベットで書くのか、FIREした人というのはさっさと引退、あるいは半引退みたいな生活を送る人のようですけれど、きっとFIREしたんだね。いいね。私もFIREしたいぜ!!目標は、そうだ、人生の半分が悠々自適だったあのトンチキ作曲家野郎、ロッシーニだっ!!
さあ、今日も馬車馬のように仕事をしようぞ。
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