え、不正が見つかったのにどうして運営側が罰金を?と、やや不思議に思うような出来事がありました。
イギリス王立の音楽検定ABRSM(Associated Board of the Royal Schools of Music:英国王立音楽検定協会)。1889年に英国の2つの王立音楽学校が設立した音楽試験機関で、現在は4つの王立音楽学校と連携し、ピアノやヴァイオリン、声楽などの演奏技術や音楽理論を評価する検定を世界各国で実施している。130年以上の歴史がある大きな団体ですね。
これは日本ではあまり知られておらずでしょうか。私は初めて知ったのですが、こういうのって、例えて言えばなんでしょう。うちの息子ちゃんの水泳教室のグレードみたいなもんですか。頑張って記録が伸びれば上のグレードに進める。さらにやる気が出る、それの繰り返し。
人間は飽きやすく、すぐにヒューとモチベが低下し、あんなに上手だったのにもはや今は見る影無し!みたいなことも起こりやすい。小さな目標を立てそれをクリアしていけばモチベーションも持続するし、気がつけばおおこんな高いところに!ええ眺めですなあ!ということになるわけですね。ならないこともあるけれど、なることもあるので、なることを前提として組み上げる優しい世界。
が、試験でずるをするのもまた人間ですね。カンニングはどうしてもなくならない。とはいえごく少数ではあるので、、、、。と思うのですが、今回見つかったのは710名の応募をとりまとめていたところ、そのうち247件でわずか32種類の動画が使い回されていた、というものです。しかも、そのうちの1本はなんと77回も使い回されていた。ということで、これはちょっとさすがにザルが過ぎませんかということですね。なお、動画は目視で見てたそうです。見てた、の意味とは。
で、ほかの動画も検証にまわされたが、一部がすでに失われていたため、検証のしようがなかった。さらには、別の試験でも約8500件の録音データが失われていたり、7万枚以上の資格証明書に誤記があったりと、ほかにもいろいろやらかしていたそうです。ゆえに、この検定の信頼性が大きく揺らいだということです。それがため、政府から15万ポンド(約3000万円)もの罰金をくらったということですね。イギリスはじめ、世界の複数の国で行われている検定であるからには、もっとしっかりせい、という意味合いかなと思われます。あそこは緩いぞ、そうか、ほな同じ動画でええな、そういう不正が蔓延していたかもしれないが、もはや証明のしようがない。
日本でも個人情報の流出がいま続々と見つかってとんでもないことになっていて、個人情報は出来るだけ保持しない、ということが徹底されようとしていますが、逆のことで問題が起こっているというのも何とも皮肉ですか。
ちなみに、ピアノ界隈には有名なジョークがあるのでここに開陳したい。「国際コンクールに応募したある人物が、提出しなければならない音源にルービンシュタインの録音をコピペして送ったところ、予備審査で落とされた」。
はははっ!笑える!(笑えるかどうかはあなた次第)


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