優勝者を出さないコンクール?そんなものがあっていいのか、と、普通に考えると思われるかもしれませんね。しかし、そういうコンクールってけっこうあって、該当者なし、とアナウンスされると一様に失望が広がる!!
なお該当者なしは優勝者に限らず、2位だけはないよ、4位は空位ね、みたいなこともあって、なぜそうなのか、それでいいのか!と思うこともないでもないですね。ただ、芸術は一つのものさしで測ることができない、それゆえに事態は複雑化するわけです。A君がいい、といった演奏をBさんは断固拒絶し、C氏はコメントを差し控えるなんということもけっこうあるからで、それこそが、全国に様々なレストランがあって、あそこはいいぞ、あかんぞ、お前はわかっていないいいや君の方こそ味音痴である、そういうことにもなるわけです。ちょっと飛躍した気がしますけれど。
とはいえ、コンクールというものは、若い人たちの人生を大いに左右する物でありますから、順位付けに関しては誰もが慎重になる、ということはもちろん理解できるでしょう。そのうえで、該当者なしとすることは、熟慮の結果であることが想像され、それなりの理由があるのだろうなと考えます。
バンベルクで行われているマーラー国際指揮者コンクールは、指揮者のためのコンクールとしてとても有名で、ドゥダメルやシャニ、カーチュン・ウォンなどを輩出している。そして先週末開催された今年は、優勝者なし、という結果に終わったとのことです。2位つまり最高位はポーランド出身のヤクプ・プシビチェン、3位はシエヴァ・ボルザク(イタリア)とシモン・クロース(フランス)。
優勝者なし、これはファイナリストたちにとってがっかりだったことでしょう。しかし、優勝を出さなかった理由がきっとあるはずです。まだまだこれから、とか、気になるところがあって、とかそういう感じかと思いますし、優勝しなかったから活躍ができない、とかそういうことはなくて、見いだされない才能というのは決してないわけですから、気が付けば、大活躍をしている、ということにもなるかもしれません。
あくまでもコンクールは通過点、優勝できなかったことで、その悔しさからさらなる研鑽を積む、あるいは上位入賞が出来た、ということが爆発的な喜びとなって成長を加速する、そういうふうに、コンクールを利用する、という姿勢こそが求められるのです。
そのあとの人生にはどういう展開が待ち受けているか誰にもわからないのですから。


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