ロサンゼルス・フィルに新しい首席ヴィオラ奏者

人のキャリアというもの、人の人生の数ほどあって、多種多様ですね。私も10歳の頃に夢見た新幹線の運転手という夢は果たせなかったものの、なぜかこうしていま、クラシック音楽業界の片隅に棲息させていただいています。不思議なものです。このあとも、どのような人生を歩んでいくのだろうか、と、時折考えることがあります。むしろしょっちゅう、かもしれません。

オーケストラ奏者というキャリアはどうでしょうか。それも様々で、そもそもが、ポジションをゲッツするのが極めて困難ですけれど、ずっと同じポジションに30年40年留まる方もおられれば、次々と職場を変えていく、住む街も、国も変わっていく、というような人もいます。変化のモチベーションは、あきた、つまんない、仲が悪い人がいる、あっちの芝が青そうだから、食で有名なところに行きたい、住みやすい街、税金が少ない、など、多岐にわたるわけです。

それも人生。何がおこるかわからない。

このたびロサンゼルス・フィルの首席ヴィオラ奏者に任命されたのは、ベン・アラリー。ロサンゼルス・フィルでじっくりと前に出てきた人ということで注目が集まっています(私のなかで)。まずはいわゆるトゥッティ、通常のヴィオラ奏者として入団し、2012年にアシスタント・プリンシパル(首席の補佐的立ち位置)になり、2023年にようやくアソシエート・プリンシパル(首席代理)になり、そしていよいよこのたび首席に。

なに?アソシエートとアシスタントの違いがわからない?安心して下さい。私もわからないから。そもそも課長補佐とかそういうものかなぐらいに思って頂ければよろしい。え?課長補佐もわからない?上が詰まってるんだよ上が!!!!

そういうことです。

最近のスター・オーケストラではスター集団を横断するというか移り歩く人も多く、いわゆるたたき上げ系の方もそう多くはないのかもしれません(めっちゃおられるかもしれませんけれど、あまりニュースにはならないかもしれません)。しかし、こうして、オーケストラの歴史や文化と共に歩み、じっくりと醸成されてきた演奏家が首席のポジションにつくというのは、とても喜ばしいことではないでしょうか。

地味かもしれないが、いないととても困る。つまりこれは、ブラックジャックにおける椎茸先生のような存在だ!(勝手な想像で、しかもわかりにくくて申し訳ございません。椎茸先生最高ですよ?)ロサンゼルス・フィルのさらなる発展を祈念いたします。

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