オーケストラなど現場が強く反対しているという話でしたが、ベアトリーチェ・ヴェネツィが当初の予定通り今年10月から4年の任期で、ヴェネツィアの名歌劇場、フェニーチェ劇場の音楽監督に就任する。これは市長が中心となった劇場の運営委員会で承認されたということで、3ページの報告書も公開されたようです。
劇場の総裁ニコラ・コラビアンキによると、まだ若いということ(ヴェネツィは35歳)、そして女性であるという二点で多少の躊躇があったものの、また、組合やオーケストラのメンバーからの不満は経験不足とキャリアがまだ浅いという点だったが、これを明確に否定。これは未来への投資でという意味を持つ、と説明したそうです。彼女は芸術的な能力に加え、内部との対話や調整の能力もあり、そして劇場のイメージにも貢献する、さらには、現代において女性が最高の役職につくこと、このことへの価値もある、ということだそうです。
劇場の組合らはさらに抗議。議論なしにこの任命を強行し、それを改めて説明してもはや手に負えない状態を作り出している。この強引なやり方は、フェニーチェ劇場にどのような損害を与えるかわからず、正面衝突を故意に求めているなどと激しく反発しているとのことです。
そういえばストライキとかやってたはずだがどうなったのでしょうか。現場はますます混乱するのでしょうか。しかし、こういう議論が巻き起こっていることを本人が知らないわけはなく、それなのに乗り込んで行ける勇気はすごいなと思いますし、任命を強行する理由はなんなのだろうか、といろいろ考えてしまいます。バランスを欠いているように見えるが、その裏には何か理由があるのだろうか。
本人としては、私は出来る、大丈夫だ、とに思っているのだと思います。でなければここまで否定的な声が現場から出ているのに、やろうとはなかなか思えないはずです。それが結果的によかった、あのときは反対してごめん!という結果になれば万々歳で、それを本人や周りは狙っているのでしょう。どうなるかはまったく誰にもわかりません。
指揮者は音を出さないので、腕の良し悪しが一般には見えにくい、という点が事態をより複雑にしていますでしょうか。しかし現場が猛烈に反対している、ウェルカムな状態ではないマイナスからのスタートは、背筋が凍るように怖いことです。鉄のようなメンタルが求められる。私はめちゃくちゃ打たれ弱いので、そんな強い心が欲しい。


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