2023年– date –
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97歳の作曲家の最大の願いは3年前に亡くなった妻の「隣で横になる」こと
孤独なんだろうな、と思いました。 クルターグは世界でも広く尊敬される作曲家。いわゆる現代音楽と呼ばれるジャンルにあって、例外的に演奏されてきた人だと思います。クルターグが2018年に、8年かけて完成された最初のオペラ「勝負の終わり」はサミュエ... -
弦楽四重奏団やアンサンブルの「名前」問題
いま若いアーティストたちがアンサンブルの名前をつけようとなると苦労する、という話は時々しているように思うんですが、なんでかっていうと単純で、もう使われてしまっている名前が多いから。 そして今後、使用済みの名前は増える一方。仮にその名前の先... -
ズービン・メータ87歳、デビュー
年を重ね、自身の有終の美という言葉が徐々に意識されるような年齢になってくる。そうなるとやはり思いは故郷に向くということでしょうか。 ずっと、何十年も日本に住み100%日本語で生活していたヨーロッパ出身のシスターが、なくなる直前は母国語で何かを... -
レナータ・スコット死去。イタリアの伝説的ソプラノ歌手、89歳。
飯守泰次郎さんに続き、レナータ・スコットの訃報。何か続き過ぎのような気がします。普段はなるべく明るく生きたい、行きたいと思っている私ですが今日は朝から(時差ぼけなんでめちゃ早い)なんだか気持ちが落ちてる感じ。スコットの死去を報じるニュー... -
バイロイト音楽祭のワーグナー君が大量に盗まれる
というわけで私は昨夜つつがなく東京に戻ってきました。成田も羽田も進歩していて、パスポートをスキャナーに置いて顔写真を撮るだけで出入国が出来た。これは驚きであります。桃の木でもあります。 が、モノレールのホームに出た瞬間からの強烈な暑さと湿... -
ザルツブルクからミュンヘンへ、そして帰国
というわけで私はいまフランス、パリの玄関口シャルル・ド・ゴール空港におりまして、シャンパンやチーズを片手に(一部〜大部分誇張あり)羽田行きの飛行機を待っているところです。今日もタフめの移動をいたしました。ザルツブルクからミュンヘンへ、ミ... -
ザルツブルクでウィーン国立歌劇場管弦楽団の新コンサートマスター、ヤメン・サーディに会う
皆さんこんにちは。私はいま、ザルツブルクにいます。今夜出発の飛行機で帰国します。今回の10年ぶりのヨーロッパ滞在は4泊。観光的な行為はあまり出来ませんでしたが、実り多い充実の4日だったかなと思っております。 その実りをさらに実らせるべく帰国後... -
ヘンデルが30年以上住んでいた自宅を訪問からの、ロンドンにお別れ、ザルツブルクへ
今日もヨーロッパにいます。何食わぬ顔をしていつものようなニュース物を書いてもいいのですが、せっかくなんで、この3日の滞在で感じていることをうだうだと書いてみようかと思います。なお私はいまロンドンから南に30kmぐらいのところにあるガトウィック... -
ロンドンとBBCプロムス、初体験日記
昨日はベルギーのブルージュにいたわけですが、ベルギー滞在は24時間を切る感じで、今朝は早くからロンドンへと移動しました。生まれて初めてイギリスに足を踏み入れました。本当ですか。本当です。 そして、後悔しています。どうしてもっと早く来なかった... -
【現地からのお知らせ】ブルージュ国際古楽コンクール2023の優勝者決まる
全日本の1億5000万人の古楽器ファンの皆様、大変お待たせいたしました。ただいま、えー、古楽器のコンクールにおける世界的権威の中の権威、世界屈指の難関、ブルージュ国際古楽コンクール(ベルギー)のファイナルが終了し結果が出ました。普段はこたつ記... -
ボンのベートーヴェン像、目隠しをされペンキを台座に塗られる。
8月2日という日に、環境活動家の手により、ドイツのボン(ベートーヴェンの生地)にある有名なベートーヴェン像が目隠しをされ、台座にペンキを塗られたというニュース。ちなみに画像は同じことをされてしまった別の銅像です。 Augenbinden für Beethoven ... -
パガニーニの愛した楽器が3Dプリンターで再現
パガニーニが生まれたのはどこか知っていますか。イタリアの港町ジェノヴァ。ジェノベーゼで有名なジェノヴァ。美味しいイタリア。魅惑のジェノベーゼ。お父さんは港湾労働者だったんだぜ。港には水族館もあるよ。 そのジェノヴァにはパガニーニが演奏した...