パリの音楽院、爆発で被害

毎日生きていられるだけで幸せなのだと思います。昨日はタクシーに乗りましたら信号が全部青で、絶対に無理ですと運転手の方に言われた電車に乗れた。これはさらに素晴らしいことだと小躍りして喜びました。

しかし世の中本当に何が起こるか判らない、いいことばかりではない。私は突発性難聴で左耳が聞こえませんけれど、耳鼻科の医者の方に「道を歩いていて上からいきなり物が落ちてきてあなたにあたったようなものです。つまり不運ですとしかいえないのです」、と言われたことを覚えています(もう15年以上前の話)。

パリ中心部で水曜の午後にガス爆発事故がありました。その建物のすぐそばにパリの音楽院、スコラ・カントルムがあり、被害を受けたということだそうです。スコラ・カントルムはヴァンサン・ダンディやシャルル・ボルドらが1894年に設立した比較的新しい音楽院です。サティやトゥリーナがここで学んでいます。メシアンが教えていたこともあります(新しくもないか・・・)。

A Paris, la Schola Cantorum touchée par l’explosion de la rue Saint-JacquesDiapason
https://www.diapasonmag.fr/a-la-une/a-paris-la-schola-cantorum-touchee-par-lexplosion-de-la-rue-saint-jacques-38557.html

わけあって同じような名前の学校とか合唱団とかが世の中にはいっぱいあって混乱しがちなんですけど「スコラ・カントルム」とだけ言うと通常はこのパリの音楽院か、スイスのバーゼルにある音楽院の事を指すことが多いです。スコラ・カントルムという言葉は「歌の学校」というような意味をもつラテン語で、グレゴリオ聖歌を学ぶために作られた中世の教育機関でした。

爆発があったのは番地でいうと277番地。音楽院は269番地なので4つ隣ということになります(奇数番地の隣は常に奇数)。この音楽院には1000人もの学生がいるそうですが、たまたま休暇(夏休み?)初日だったのでほとんど人がおらず、被害は少なくて済んだようです。

院長は爆発が起こった際にこの建物の中にいて「3メートル吹き飛ばされた、部屋のすべてのものが跳ね上がった」と語っていますので相当怖かったと思いますね。検査のために病院に行ったともありますので、おそらく無事だとは思いますが、こういう事故のときってその瞬間は大丈夫でもあとになって体調が悪化することもあるらしいので、しっかりと観て貰う必要がありますか。

建物自体も一見大丈夫そうにみえるとのことですが、もしかすると少なくない被害を受けているかもしれず、しっかりとした調査が必要なのかもしれません。

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