来年の5月にウィーン・フィル定期演奏会を初めて女性が指揮する。1842年に活動を開始したウィーン・フィルの182年もの長い歴史上、確かに女性指揮者が指揮をしたことはあったものの、定期演奏会といういわばオーケストラにとって最も重要な「顔」「プライド」とでもいうべき最重要コンサートに女性指揮者はこれまでただの一人もいなかった。ソリストはいっぱいいたけどね。すなわちこれは決定的な瞬間、ブレークスルーなのである。形から入るのはよくないんかもしれんけど、重みが違う。
待ってシモーネ・ヤングが振ってね?とか、エマニュエル・アイムやヨアナ・マルヴィッツも振ってるよという指摘もあったのですが、シモーネ・ヤングはウィーン・コンツェルトハウスでの演奏会、アイムはルツェルンとアン・デア・ウィーン劇場でのコンサート、そしてマルヴィッツはザルツブルク音楽祭でオペラを振ったのであって、定期演奏会ではない。
機は熟した。そういう言葉が当てはまるんでしょう。素晴らしいことだ。ミルガ・グラジニーテ=ティラ。リトアニア出身の現在37歳。来年五月は38歳。グラーツで学び、ザルツブルクに家があり、バーミンガム市交響楽団の音楽監督を務めた。ドイツ・グラモフォンと録音契約を結んだ初の女性指揮者。
経歴から言っても、実力からしても申し分ないということです。
ウィーン・フィル定期演奏会初の女性指揮者、という称号からの、ニューイヤーコンサート(ニューイヤーコンサートを指揮できるのはウィーン・フィルと関係を持ってから10年以上かかる、とも噂されます)登場、までがセットだ!!
行けミルガ、黄金の翼に乗って。
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沖澤のどかは代役でベルリン・フィルを指揮したことがあるが、更なる飛躍を期待しています。