タリバン、多数の楽器を焼く。

7月29日に、ギター、ハルモニウム、タブラといった楽器、あるいはアンプやスピーカーなどが大量に焼かれたそうです。BBCが報道しています。掲載されている画像がそうで、このうちの多くは結婚式場から押収されたものだそうです。

Afghanistan: Taliban burn ‘immoral’ musical instruments BBC
https://www.bbc.com/news/world-asia-66357611.amp

タリバンには悪徳・美徳省というものがあって(ものすごい名前だ)、それによれば音楽は若者たちの道を踏み外す、迷わせる、腐敗させる原因になるのだそうです。なお7月19日にも同じように楽器が燃やされたのだといいます。

音楽だけではなく美容室なんかも影響を受けていて、イスラム教に反すると見なされた各地のヘアサロンが閉鎖を命じられたりしているとうことだそうです。

あまりにも考え方が違うので相互理解というものが難しそうですね。そして人間とはなんなんだろうなとも思います。音楽なしでよろしく、って言われて、実際にそれを実践すると人はどうなるのだろうか。生きられると言われれば生きられると思いますけれど、いわゆる芸術や文化としての音楽ではないもの(お金の関わってくるような音楽活動ではない)、たとえば子守歌のような音楽さえもなしで生きるとなると、どういうことになるのだろうか。うちの子供たちも、ごきげんな時は大声で歌って楽しんでいるんですがそういうのもだめなんでしょうか。なんとなれば犬だって、竿だけの車に合わせて遠吠え(歌っている?)するんですがそれも弾圧の対象なのか。

音楽なしの生活は、人間としての生に大きく影を落とすようなものではないのだろうか。あまりにも厳しく引き締めると、そこには憎しみしか生まれないのではないか。かえって道が踏み外される、若者たちを迷わせる結果になるのではないかな、と想像するのは想像力がたくましすぎますでしょうか。

音楽を好きな時に楽しめるありがたさを噛みしめながら毎日を生きなければならない、と感じています。

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