ドイツといえば、正確さが売りみたいな印象を持つのですが、いまはいろいろ大変なようで、鉄道に関して言えばもうメタメタで、時間通りにこないのは当たり前、車両が1つ足りないとかそういう事態も発生しているようで、昨年私も利用しましたが、ほぼ定刻で着いたことに対して、奇跡、とまで地元の人に言われて、そんなにやばいのか、と思ったのでした。
そして建築事情もよろしくないようで、先日ベルリン・フィルハーモニーの改修計画に関してめちゃくちゃお金がかかりそうということがわかったようですが、ケルンではなんと、ケルン歌劇場の改修にとんでもない時間とお金がかかり、これがまた話題になっておりました。
先週ようやくオープン。オペラについてはまさに昨晩、R.シュトラウス《ばらの騎士》で再出発がかなったようですが、なんと2012年に始まって、3年後の2015年におわるはずだった工事がなぜか14年もかかった。当初2.53億ユーロだった予算はトータルでなんと15億ユーロもかかった。いまの日本円にしておよそ2500億円。オペラハウスが建つ広場にある劇場群の改修なので、厳密にはより広い再開発であり、また代替施設など、間接的にかかった費用なども含む、ということになりますけれど、それにしても、という感じ。新聞には「大失敗」などと書かれています。
ちなみに何が変わったか。建て替えではないので、見た目は大きく変わっておらず、舞台機構の全面刷新、音響の改良、子ども専用劇場をつくり、小劇場もつくった。さらにバックヤードも新しくして、倉庫や搬入出経路なども新しくした。つまり、見た目そんなに変わらないのに、なんで、というパターンです。
改修にあまりにも時間がかかったため、最新だったはずの舞台技術設備の80%はなんとすでに保証期間が切れていたというオチは笑えなさすぎ。そして実際、開場直前に舞台機構でトラブルが発生。せりなどの舞台機構が安定せず、エレベーターにも問題が発生し、一部演出を変更せざるをえなかった。
最新のホールに生まれ変わったはずがすでに中古品になっていたというのはなかなか想像を超えてくる世界です。とはいえ、さすがに日本ではそんなことは起こらないだろう、と思えたのはもはや昔のことで、今後我が国でも同じようなことが起こらないとも限らず、対岸の火事ではありません。
なんにせよようやく本拠地に戻ってきたケルン歌劇場、これからよき運用がなされることを。


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