ルネ・マルタンというとフォル・ジュルネ、フォル・ジュルネというとルネ・マルタン。あるいはラ・ロック・ダンテロンというピアノに特化したフランスの音楽祭。日本でも毎年ドカーン!と行われている5月の音楽祭、その、まさに「顔」。
いま75歳と知って、そうかそんなお歳なのか、と、時代の流れを感じます。しかしフォル・ジュルネも長くやっていて、今年の本家本元、ナントでの音楽祭は30年目だったそうですね。ナントびっくり!!(←お決まりのダダスベりギャグ)
すっかり有楽町でもゴールデンウィークの風物詩的な存在です。人が集まるというのは素晴らしいことだ!と思いますし、集まってきた方々の一人でも多くクラシック音楽のファンになっていただいて、推しをつくったり、コンサート通いをして頂けたりなんかするようになると嬉しいものだと常々思っています。
ルネ・マルタンがいま疑惑の目にさらされていて、自身が率いる会社(音楽祭からの委託を受けている会社、職員は12名いるそうです)における不正な会計、パワハラ、セクハラ、そういったもので先週告発を受け、外部組織による監査が行われることになったようです。ルネ・マルタンはその会社から退く、という話も出ているようです。
ワンマンタイプというか、いや、お会いしたことはないので推測でしかないのですが、ガーッと引っ張ってきたタイプの、自分自身が炎の中心になって爆発的なエネルギーで爆走するタイプの方というのは、素晴らしい事を成し遂げ称賛を受ける一方で、それゆえに軋轢も生むかもだし、嫉妬もあるでしょうし、現代においてはなかなか若い方々から受け入れられにくい、そんな側面もあるのかもしれません。
「怒りっぽい」「支配的な雰囲気」「昼夜を問わず電話やメッセージを送ってくる」「性的な視線」といったフレーズも語られていますが、法人側はリリースを出して、事実無根である、理解しがたい、離職率も低い、と主張しています。
見え方は人によって違うでしょう。事実はどうだったのか、また実際にどういう報告書が出て、どういうことになるのか。カリスマが引っ張っる音楽祭なだけに、もしも万が一辞任や退任ということになった場合、ガラガラと崩れることがないといいのだが、と思います。一方で、個人が永遠に運営を続けられるわけでもないので、次の世代へと、どこかのタイミングで引き継がれなくてはならない、という事実もあります。
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