ラフマニノフの《交響的舞曲》と言えば、ロシア革命を嫌ってアメリカに行ってしまったラフマニノフがアメリカで完成させたごくわずかな作品のうちの一つで、というか完成させたいっとう最後の作品で、ほんで大傑作であります。
・・・・・・と、言われているわけなんですが、私はどうもあの曲は苦手や、とずっと思っていて、むしろ積極的に聞きたいと思ったことがなかった。それが今朝、瓦解した。おや?瓦解?難しい言葉を使うな?
なんでかっていうと、イノン・バルナタンが編曲したピアノ一人バージョンについてニューヨーク・タイムズが記事を書いていて、そしてオケ版と並べられているスポティファイの埋め込みリンクを聞いていて、こりゃーいいやと思ったのです。今頃になってこの曲を好きになるなんて、だいぶみなさんに遅れている。何周も何周も、周回遅れですわ。でも「これなら安心して聞ける」と思ったのは、ラフマニノフのピアノ独奏作品の、音の洪水が好きだからなのかも。
もちろん、この曲が最初は二台ピアノ版で完成させられ(初演はラフマニノフとホロヴィッツ)、それからオーケストラ版になっているわけなんですけれど、二台ピアノっていうのもなあ、と思ってたんですよね。
っていうかスポティファイのこういう埋め込みがあるんだね、すごく便利だね。聴き比べがベリーイージー。
一人で演奏しているわけだからずれとか解釈の違いとか音色の違いとかそういうことに気を取られなくて済むし、ええなーこれは。日本でも弾いてくれないかな。生で聴いても気持ちよさそうな気がしてならない。
2/3 追記: 4月17日に東京・春・音楽祭で弾くそうです。やばー。
私はどうも、ラフマニノフのオーケストラ作品全体がどれもピアノで弾いた方が楽しいんちゃうんと思っている節が(偏見とも言う)あって、やっぱ一人がええなーと思ったのですよ。ワルツがなんとも軽やかで自由でたまらんね。
バルナタンやるやんけ!!次々お願いしたい。次は・・・そう、私の苦手意識その2《交響曲第2番》とか、なんとなれば《徹夜祷》でも。
これはちょっとはまりそう。みなさんもコーヒー片手に、どうです?
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