どういう話やねんっていうことなんですよ。モーツァルトのライバルって、モーツァルトさんは今でもご存命か。
いいえ、お亡くなりになって200年以上が経過しています。ほーん、じゃあモーツァルトさんの末裔のライバルとかか。昨日グッチ家のお家騒動の番組観たけど面白かったよ。いいえ。残念ながらモーツァルトの家系はすぐに途絶えています。
ほんならなんなのっていうわけで、はい、それは。サリエリ。長らくモーツァルトを殺したという濡れ衣、誤解を受けていてそれがいつまでも晴れない悲しい男。それがアントニオ・サリエリ。
何度でも言いますがサリエリはモーツァルトを殺していませんから。そりゃあ当時の宮廷音楽家同士、あるいはライバル作曲家ですから、お互いに仲がよかったかと言われたら、表向きは取り繕っていてもいろいろ思うところはあったんじゃないのって思いますよね。
複雑な気持ちはあったと思うが、殺人などはしてはいませんし、レクイエムの発注もしていませんのでそこのところ、どうぞ。誤解を解くのって本当に難しいです。
サリエリはオペラをたくさん書いていて、そのうちの少なくとも一作は政治的理由により初演されないまま「お蔵入り」していた。そう、それがこんどついに、コロナでの延期も経て、ついに、、、!!作曲から236年を経て、世界初演されるというのだ!バーン!
開かれる宝箱。劇場に漏れる吐息・・・(注:イメージです)。
OPERA TO PREMIERE 235 YEARS AFTER COMPOSITION – Classical Music
https://www.classical-music.uk/news/article/opera-to-premiere-235-years-after-composition
《タタールの大王フビライハーン》(Cublai gran kan de’ Tartari)と題されたその作品は、1788年の作曲。ロシアの女帝、エカチェリーナの宮廷における独裁、陰謀を風刺したもの。しかしながら当時オーストリアは露土戦争(ロシアとトルコ)にロシア側に与して参戦していたこともあり、テーマがちょっとあれやろ、という理由で中止となりそのままになっていた、のだそうであります。なるほど、今日はまた一つ勉強になりました。
初演は来年の4月、場所はウィーンのアン・デア・ウィーン劇場。演奏は誰?ここまで言ったらバロック狂のあなたならもう想像はつくであろう、クリストフ・ルセ率いるレ・タラン・リリク!
ルセとタラン・リリクはこれまでずっと、あまり顧みられることのなかったサリエリのオペラに取り組んできており、すでに4作品を録音している。この作品も録音が予定されているということなので、そのうちに日本にいながら聴くことがかなう日がくるのであろうと思います。
ちなみにちょっとググったらディアナ・ダムラウのプロフィールに世界初演に参加、みたいなことが書いてあるんですけど、それ以外の情報が見つからない。これはどういうことかな?ドイツ語とかでやった、っていうことですか。オリジナルのイタリア語版は世界初、っていうことなのかな?
ま、細かい事はいっか。とりあえず初演万歳!!!
なおタランタランと言ってもリリックが足りない、っていう意味ではないんでそこんところよろしく。痛烈なおやじギャグを飛ばせたところで、またお会いしましょう。
コメント
コメント一覧 (1件)
初めまして。ディアナ・ダムラウのファンです。
この作品のアリアを収録しているCDがありまして、全曲ではないものの、それが多分、世界初演なんじゃないでしょうか。
これです。ご本人のサイトから。↓
https://diana-damrau.com/en/2007/11/02/arie-di-bravura-bravour-arien/
Warner Classics のYouTube公式から、録音風景の動画も出ています(但し、他の曲)。英語でしゃべってますので、私には一部の単語しか聞き取れませんが、山根さんならお分かりになるのでは。