ルネ・マルタン、ラ・ロック・ダンテロン音楽祭芸術監督の職も解かれる

フォル・ジュルネとの関係が絶たれたルネ・マルタンですが、自身が関わってきたもう一つの大きな音楽祭、ピアノに特化しているラ・ロック・ダンテロン音楽祭に関して、そちらはどうなるのでしょうか、と思われていたところ、こちらも辞めることになったようです。

自らやめるのではなく、解任です。理事会による決定でその職を解かれた、とラジオ・クラシックに出ています。

ラ・ロック・ダンテロン国際ピアノ音楽祭は1981年に創設されているのでもう44年が経っているわけですね。ピアノ好きならおなじみの名前です。なおロックというのはポップスやロック音楽とは関係がなくて、会場のある村の地名なんですよね。ラ・ロック・ダンテロンという名前の小さな村。

フランスは小編成のアンサンブルとか、こういう音楽祭とかに政府から助成金がぶわっと出たりするようで、大都市ではなく小さなところで音楽祭が開催されている、というケースもたくさんあり、ここも、いまはどうかわかりませんけれど、そういう感じでスタートしたのではないでしょうか。勝手な想像に過ぎないのですけれど。

ともかくこの音楽祭の理事会は、今週、「ルネ・マルタンは推定無罪の恩恵を受けているものの、責任と平穏のために、音楽祭の組織における彼の役割を終了し、新しい芸術監督を設置することを決定しました。(中略)この新しい芸術監督は、音楽界の第一人者で構成される協調的なものとなります」という声明を出したようで、このあとは単独の監督ではなく、複数人で構成させると言う方針のようですね。

単独だとトラブルが起こったときに問題が大きくなりやすい、だが複数人であれば一人がなんらかの理由で倒れる、ころぶ、つまづくなどがあったとしても、仲間が走らせることが出来る、ということでしょうか。あるいはこれまでの単独への反動としての複数人、という選択肢でしょうか。船頭多くして船山に上るというムチャクチャな言葉があって、わりと私はこの言葉が好きなんだな。なんでかっていうと、山、のぼるわけないやん。山に登って行っている風景を想像するとクスクスと笑ってしまう。いやそれだけなんですけど、複数人でやるっていうのは、それもまたリスクなので、うまくやれるといいのですが!!

ラ・ロック・ダンテロンではこれまでに2500以上のコンサートがのべ回数で行われていて、700人を超す著名ピアニストたちが出演してきたという。フォル・ジュルネもそうですが、ロック・ダンテロンの今後がどうなるか、やんわりと注視していきたい。

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