出遅れましたが、先週南アフリカのケープタウンで開催されたオペラリアの優勝者をお知らせいたします。このコンクールは大巨星テノール&バリトンのプラシド・ドミンゴが開催してるコンクールで、名前を見ればお分かり頂けるとおり、オペラとアリアという2単語をくっつけたコンクールであります。ゴリラとクジラをくっつけてゴジラ。オペラとアリアがくっつくとオペラリア。ギャボー!!そう、オペラリアは今年が30周年!!万歳!!
Announcing the Operalia 2023 Winners! – Operalia
ところがこのコンクールは第1回がパリで開催されて以降、毎回場所が違うっていうかなり特殊なコンクールなんですよね。
コンクールというと、ショパン=ワルシャワ、ヴァン・クライバーン=フォートワースなど、特定の土地と紐付いていることがほとんどなんですけれど、このコンクールについては場所ではなくプラシド・ドミンゴという巨星とご一緒なわけで、巨星が行くところであればコンテスタントもどこへでも行く。いわば出張鑑定団、あるいはのど自慢的な様相を呈しているのであります(途端にお茶の間にまでレベルを引き下げるやつ)。
突然ですがここで第一回からの開催都市と開催年を書いてみようと思いました。公式に書いてあるのを訳しただけですが:
1993パリ(フランス)
1994メキシコシティ(メキシコ)
1997東京(日本)
1998ハンブルク(ドイツ)
1999サン・フアン(プエルトリコ)
2000ロサンゼルス(アメリカ)
2001ワシントンDC(アメリカ)
2002パリ(フランス)
2003ボーデン湖周辺(オーストリア、ドイツ、スイス)
2004ロサンゼルス(アメリカ)
2005マドリード(スペイン)
2006ヴァレンシア(スペイン)
2007パリ(フランス)
2008ケベック州(カナダ)
2009ペーチ/ブダペスト(ハンガリー)
2010ミラノ(イタリア)
2011モスクワ(ロシア)
2012北京(中国)
2013ヴェローナ(イタリア)
2014ロサンゼルス(アメリカ)
2015ロンドン(イギリス)
2016グアダラハラ(メキシコ)
2017アスタナ(カザフスタン)
2018リスボン(ポルトガル)
2019プラハ(チェコ)
2021モスクワ(ロシア)
2022リガ(ラトビア)
2023ケープタウン(南アフリカ)
どうです?
どうですと言われてもっていう感じでしょう。私も、ほーん、で?って思ってるもん。でも楽しそうよね。来年はどこでやる?プラシド?じゃあそろそろウィーンいっとくか?まだはやい?的なノリか。なお同じ都市でやっていても会場は違うからね(パリの場合はオペラ・ガルニとシャトレ)。
これまでにホセ・クーラ、ビリャソン、ヨンチェヴァ、イェンデ、リーゼ・ダヴィドセンなど数々のスターを生んできたこのコンクール。今年の優勝者はというと、女性歌手はジュリー・ロゼ(フランス)。そして男性歌手はステファノ・パク(韓国)。韓国勢の強さがここでも。
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