二人の著名ピアニストの死を知りました。一人は、プーランクに直接指導を受けたフランスのピアニスト、ガブリエル・タッキーノ、88歳。そしてもう一人が、1964年のエリザベート国際コンクール優勝者だったエフゲニー・モギレフスキー、77歳。お二人ともぞろ目だ。
https://slippedisc.com/2023/01/russian-piano-legend-dies-77/
モギレフスキーはウクライナの、大音楽家を出しまくった奇跡の都市オデーサ生まれ。ブリュッセルの王立音楽院で教えておられて、直接お会いしたことはありませんでしたけれど、私も2003-2006年の間ブリュッセルに住んでおりましたから、モギちゃんモギちゃん、といろいろな人の口から聞いていました。モギちゃん。日本人は略すのが好きだ。2文字とか4文字とかね。モギちゃんという響きが好きでした。
作曲者に直接指導を受けた、というと私の若い頃はヴラド・ペルルミュテールがまず一人目に来たように感じています。ラヴェルから直接いろいろと教授してもらった、ということで、口がもぐもぐする感じの演奏は洒脱で素敵でした。
タッキーノはプーランクの唯一の弟子とも言われる。カラヤンとも共演している経験がある。EMIから出ているプーランクのCDとか、言い感じでしたよね。もう、ピアノ音楽に大きな足跡を残した大作曲家に直接習った、というピアニストはいない、ということになりますでしょうかね。誰か思い浮かぶ人がいたら教えてください。
ご冥福をお祈りします。こうして時代は過ぎていく。
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