オーケストラの中で聴くという体験を、アムステルダムで

いろいろやったらいいと思うんですよね。こういうことをやろうとするとすぐに「つまんない」とか「誰が来る」「買いたいと思わない」とかそういう反応で否定してかかる上司、いるんじゃない?

そんな上司、つまみ出しちまえ!!

・・・とはなかなか行かないのが世の中というものです。しんどいですね。でも、そんなムカつく上司さえ(※上司は腹立たしい存在という勝手な思い込み)反対できない、さらなる上長がアイデアを出してきたらどうだい?上司もたじたじだぜ!

ヘイ上司ぃ!聞いてるぅ?(性格が悪すぎる)

イヴァン・フィッシャーはアイデアマンだと思う。凄まじい指揮者であるだけでなく、アイデアも豊富で、それが外れても気にしない推進力を持っている。

コロナの間、屋外でオーケストラを指揮しながらワクチンを接種して、注射しようぜキャンペーンに多大な?貢献をしたかと思えば、奇抜なマスクを発明してみせたり、あるいはマーラーを演奏しながら水槽の中の魚に向かって解説をする、というアンドレ・ブルトンも絶句のシュールな映像を世に出すなど、大丈夫か、いや、すごいなこのおっさん!その企画力、いやむしろそれを上回る実行力に卒倒したのでした。

解説するのは野暮ですが、フィッシャー(漁師)という名字だからフィッシュ(お魚)ね。アホすぎる。ぜひ以下をご覧になってみなさん一緒にぶっ倒れて下さい。みんな楽しそうや。

今回は、世界のアムステルダムだ。世界屈指のオーケストラ、コンセルトヘボウ管を相手にやらかしてくれる。推測も含むんですけど、ホールのど真ん中にオーケストラを配置し、指揮者はその中心に立つ。客席はオーケストラのまわりにぐるっと、囲むように作られる。そしてオーケストラの中にも座ることが出来るシートというものが用意されるのだという。その名も「Inside Out」つまり裏返し、あべこべ。

https://www.concertgebouworkest.nl/nl/concert/ivan-fischer-inside-out

これはすごい。オケに囲まれて音楽を聴くとか、もう最高の体験っすね。曲目はこちら。いわゆる小品プロ。タイムマシンというテーマで、コンセルトヘボウやコンセルトヘボウ管とかゆかりのある作曲家たち17人の音楽が演奏される、と。いわゆる名曲プロというのとも違うけれど、スターソプラノ歌手のプロハスカも参加していて、うおお、これは楽しい。絶対わくわくが最初から最後まで止まらんやつ。

しかもフィッシャーはすでにベルリンでこれ、やってるんですって。知らんかったです。

愉快犯がヴァイオリンの弓をへし折ったりしないか、活動家がオイルをぶっかけたりしないか、そういう怖さもあるけれど、性善説に基づいて(荷物の持ち込みなどは制限すると思いますよ)やっているんですよね。というか、いろいろ説明を受けて、演奏中は奏者に話しかけない、とか、楽器には絶対触りません的な事が書かれた書類にサインして「やらかしたら生涯出禁ね」みたいなことになってると思いますね。

これは売れるやろ、どうだと思ったらバルコニー席以外は全部売り切れてて、アイデアの大勝利!なお来週金曜日、2月9日がこの形式で、10日と12日の同じプログラムは通常のコンサート。

日本でもたまにはこういうの、やろうぜ!オケ中で聞きたいっていう人、絶対いっぱいいると思いますよ。「オケの中はバランスが悪い」とか「見た目が悪い」とかいうコメントはなしだ!とはいえ日本のコンサートホールは客席全取っ払い、っていうのが構造上出来ないという難点がありますけれどもね。

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