本当に世の中はいろいろなことが起こりうるし、事実は小説よりもはるかはるか奇でありますし、何が起こっても驚かない耐性はすっかりついっちまって、むしろ何が来ても、あっそう?ぐらいで終わってしまうんですよ。そう、すっかりピュアなあの青春の時代は過ぎ去っていて、心は隅から隅までよごれっちまっているわけだ(中原中也談)。
しかし1日に3回も同じオペラをやろうかというのはさすがに突飛だと思うよなあ。羊の毛刈りショーでもないんだし、いくら正味2時間しかないそれほど長くないオペラであるとはいえ、一日に3回も演奏したらやばいすよね。12時、4時、8時開演。ギネスレコードを狙ってるのかと言われても「そうかも」とかついつい思ってしまう。
しかもこれが、ゲルギエフ率いるマリインスキー劇場なんですよね。サンクトペテルブルク、行ってみたい街の一つなんですが、この戦争が終わるのはいつのことか、どう終わるのか、その後ロシアの地に足を踏み入れることが出来るのか、とか考えると今は全く現実的な感じがしないのは残念です。
怪人的体力お化け、ゲルギエフの名前がロシア国外から一掃されて久しいわけですが、マリインスキー劇場では相変わらずの大活躍であり、こうして一日3回もナブッコを振るということのようなので(もしかすると3回とも振るわけではないかもしれない、という噂もありますが、とりあえず今のところ3回ともゲルギエフ指揮、と書いてあります)、とてつもないことだ。
チケットの売れ行きはいまいちのようだが、このあとドバドバッと売れるのだろうか。そして、これが成功したら次は1日3回のマイスタージンガーというのが登場するのかもしれないな、などとも思うのであります。
そろそろ花粉が気になる季節になりました。皆様どうぞご自愛ください。
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