ジュリアード音楽院で作曲家の主任教授だったロバート・ビーザー(69)はもはや教授ではない。なぜならセクハラそしてパワハラ疑惑を告発され、音楽院側がそれを認めたからです。本人はセクハラを完全否定しているものの、学校側の独自調査に基づいて解雇が決定したとのこと。
Juilliard fires professor after independent investigation finds credible evidence of misconduct – CNN
https://edition.cnn.com/2023/06/10/us/new-york-juilliard-professor-fired-misconduct-case/index.html
「個人を妨害する行為に及び、学生のために安全な学習環境を提供するとするジュリアード音楽院の約束に矛盾し、音楽院の方針に違反する未報告の関係を持っていたことが判明したため」というのがその理由。
90年代からあったとされる疑惑、そして昨年12月の告発については以下でも触れましたが、
数ヶ月にわたって調査をしたジュリアード音楽院では告発を重くみて、この判断に至ったということです。ビーザーの弁護士よれば、本人はセクハラを全て否定しており、ジュリアードの発表ではセクハラの証拠は示されていない、と主張したものの認められなかった。
音楽院は今後の対策として、教師と学生との恋愛や性的関係は完全に禁止する予定とのこと。これまでも教員と学生間の恋愛や性的関係は禁止されていたそうですが、例外があって、それは教師と大学院生であればOKだったそうです(ただし学生が同じ学部に属しているなどの力関係がある場合はだめ)。
これまでにそんなルールがあったのかというのも驚きですが、こういう風に文字にされると、なるほど、と納得いくような内容ですね。今年の秋からは大学生、大学院生問わず教師と学生との恋愛や性的関係は一切禁止となる。
師弟関係にない教師と学生とが恋してしまって、どうしても一緒に生活したい、結婚したいということになったとしても、卒業してから、ということですね。
きっちりと線を引かなければ規律が保たれない、学生が守られない、ということでもあるのでしょう。安全な場を提供することはとても大事。
※6/13 PM3:10 一部記事を修正しました
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