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演奏中に物音がしたときはどうすればいいのだろう。

たまにはイラストやでも↑

演奏中の音というかいわゆる楽譜に書かれていない「ノイズ」と呼ばれるような音は、クラシック音楽ではよくないものとされます。音楽以外の音はできるだけ押さえるというのが一般的な見解になっています。しかし人は音を立てる生き物。そしてミスのない人間はいません。私も間違えるし忘れるし、とても困った事だと思っています。

おとといは妻に何日も前に頼まれていた娘ちゃんの幼稚園送迎のことをすっかり忘れ朝一に営業のアポを取ってしまい妻の逆鱗に触れてしまった。ギャー!!と怒られてしまいました。すいません。富士山は初冠雪で頂上がほんのりと白かったよ。ヤッホー。

しかし会場の余計な音を排除しよう、音をたてるやつは来るな!目障りな動きはするな!そういう雰囲気がホールに醸造されるのは端的に言ってものすごくよくないことだと私は思っています。

罪のない人だけが石を投げよ、という言葉があります。まわりくどいいい方をするようですがこれはキリストの言葉、罪人が目の前にいたとして、全く罪を犯した事のない人だけが責めなさい、という意味です。この言葉を発したあと、キリストは地面に座って何かを書いていた。すると群衆は一人去り二人去り、やがてだれもいなくなっていた。

という逸話ですよ。みんなもかりかりしないで。それに、罪を犯した他人を排斥し始めるとそれはあなた自身の首を絞めることにもなります。にわかは出て行け、うるさいやつは来るな、身体をうごかすな。そうい雰囲気が客席内に充満するとどうなるか。人が集まらなくなります。そうなるとどうなる。チケットが売れなくなる。すると興行が成立しません。そのオーケストラなりコンサート主催者が金銭的になりたたなくなるのです。つまり、コンサートそのものがなくなっていきます。

チケットが売れて、会場が満席で初めて、コンサートや業界は成り立つということをどうか心に留めていただきたいです。ガラガラの席でもいい、判っている人だけが来ればいい、とするのであれば、よろしい、一人当たりのチケット代金が爆上がりしますがいいですか。お一人様ですか?1000万円になりますがよいですか?ギャー!!

それをなんとかするのが主催者だろうと言われるかもしれませんし、自分も主催をする側として出来ることはしたいと思いますが主催者に出来ることは相当に限られます。

コンサートにはより多くの人に来て頂くべきであって、すこし気になることがあるとしても、いきなりどやしつけるとかそれに類することをして場の雰囲気を悪化させることは推奨できません。確かにその場は静かになるだろう。しかしどやされた人、あるいはその周りにいて雰囲気を察した人たちはクラシック音楽のコンサートに対してどう感じるでしょうか。怖い、と思ってもうコンサートに来なくなるかもしれない。他人にも勧めよう!とは思ってくれないかも知れない。人が集まりにくくなる。持続可能性がなくなっていく。コンサートには常に新しい人を呼び寄せなければ、どんどんと人がいなくなっていくのです。

攻撃的になるのは長い目でみたときに自分にも不利益となります。日本人はただでさえ空気をよむ人が多いので、積極的な「教育」を施さなくとも場がどんどん緩んでカオスになることは恐らくありません(日本の聴衆は異常に静かで恐ろしい、気持ち悪いとすらいう演奏家もいます)。

どうしても我慢がならない、と思ったら、そっと、出来るだけ優しくジェスチャーなどでお静かにねと言ってみるか、あるいは休憩時間に係員にやさしくお話しください。詰め寄って抗議するのは悪手です。係員も主催者も人間なので、攻撃的な人に対してはいい感じで対応したいと思えないかもしれません。ちょっと困っているんだ、何かいい解決策はないかな、そういう風にご相談頂ければ、言われた側もなんとかしよう、なんとかならないかな、と考えることができる(なんにも出来ないこともあります)。一方的にどやしつけられたら、硬直して何も考えられなくなるか、反発心がうまれてしまうかもしれない。

ところでこないだのウィーン楽友協会では舞台上のピアニスト(カティア・ブニアティシヴィリ)の赤ちゃんがアンコール演奏中に楽屋で泣き出したらしく、客席に泣き声が聞こえたということだそうです。あらかわいいお客さんだ!とあなたは思えますか思えませんか。

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