ベネズエラの星、若きカリスマ指揮者(42歳を若いというのはちょっと違うかな?)、グスターボ・ドゥダメルはスター街道を驀進中で、つい先日もニューヨーク・フィルの次期音楽監督就任が発表されたばかりであります(2026シーズンから)。2009年からロサンゼルス・フィルの音楽監督をしていて、そしておととしからはパリ・オペラ座の音楽監督もやっている。2021年シーズンから6年契約ということだった。
そもそもドゥダメルがパリ・オペラ座へというのが仰天の人選だったわけですが、辞任も唐突だった。突如としてドゥダメルが辞任を発表したということで業界は蜂の巣がつつかれたようなブンブンブン蜂が飛ぶ!!!ああ!!
Opéra de Paris : Gustavo Dudamel démissionne – Diapason
https://www.diapasonmag.fr/a-la-une/opera-de-paris-gustavo-dudamel-demissionne-37437.html
就任してからわずかに2年未満。これは、あれだな。なんかあるな。
そう感じるのが普通かなと思いますね。実際になんかあったんだろうと思われます。表向きの理由は「個人的な理由。家族とともに過ごす時間をもっと持ちたいから」ということだそうです。もちろん軽々しく決めたことではなく「長い間検討した結果」であるとのこと。劇場の総歳は「情熱と計り知れぬ才能が私たちのレパートリーに大きな貢献をしてくれたことに感謝したい」と謝意を表明。
様々な理由が複合的に絡み合っているのだと思いますが、ニューヨーク・タイムズはオペラ座の財政面での困難、リハーサル時間などオペラ座側の要求にドゥダメルが応えられなかった、オペラでの経験がそれほどなかったことなどが理由として挙げられるのではないかと推測しています。
予定されていた来シーズンの予定(《ローエングリン》、トーマス・アデス《皆殺しの天使》、そのほかいくつかのコンサート)についてはどうなるかは判らないそうです。
ウィーン国立歌劇場もそうなんですがパリ・オペラ座の音楽監督もなかなか定着しない。レヴァインが40年率いたメトロポリタン歌劇場、パッパーノが22年務めるロンドンのロイヤル・オペラなどとは異なる。
ルイ14世にまで遡ることができる伝統のオペラ座をとりまとめて率いていくことの難しさが明らかになったわけであります。それではオペラ座の次の音楽監督はいったい誰が?金銭面や芸術面を考えると忙しすぎるスター指揮者というわけにはなかなかいかないでしょう。同じ失敗は繰り返せないですしね。やはりオペラ界のたたき上げ、現場あがりの百戦錬磨の強者が必要ということになるのでしょうか。しかしそれにしても単なるたたき上げではなく指揮者のある程度以上の名声、集客力も求められますよね。ではいったい誰が適任なのか?
おやイタリアの指揮者たちがアップを始めたようだ。
フランスではリュリなどイタリア人音楽家が重用された歴史もあることですし、ペルケ・ノ?(why not?)
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