ベルリン国立歌劇場、バレンボイムの後任はティーレマン

最初から判っていたことだ、というような雰囲気でもありますけれど、バレンボイムが今年1月に退任したあとの後継者として、クリスティアン・ティーレマンの就任が発表になりました。来年の9月から。

DAS PASST! – BR
https://www.br-klassik.de/aktuell/news-kritik/christian-thielemann-wird-neuer-generalmusikdirektor-der-berliner-staatskapelle-100.html

ベルリン出身のドイツ屈指の指揮者が、ベルリンの音楽総監督になるのだからこれほど願ったり叶ったりのこともないでしょう。リヒャルト・シュトラウスが、エーリヒ・クライバーが、カラヤンが、コンヴィチュニーが、スウィトナーさんが、そしてバレンボイムが率いたドイツの栄光の歌劇場。

なんでスウィトナーだけさん付けなんですかね。

昨年末、オーケストラの日本ツアーに代役で参加したティーレマン、実は私はこっそり裏方で参戦させて頂いておりまして、ご様子を見させていただきましたが、大変大変いい感じの雰囲気で、和やかに情熱的に物事が運んでいたことを報告いたします。

歩きながら、マエストロ、昨日のブルックナー最高やったわ、と申し上げたところ、そやろ、わしはブルックナー大好きやねんブルックナー最高や、と返ってきました。下から棒が出てくる独特なあの指揮姿、実際のリハを見ると、なんということでしょう、説得力のまるで違うアンダースローだったんで仰天いたしました。これからはアンダースローで行こう、と堅く決意した昨年末だったのです。

とはいえ、歌劇場としては後任人事は時間をかけて決める、焦る必要はないのだから、という話も聞いていました。だが結局こういう事だった:「そうだ、ティーレマン、行こう」。これ以外はなかったわけですね。BRによるとオーケストラメンバーの80%がティーレマンに投票したということだそうです。オーケストラの投票結果が指揮者の決定権を持つかというとそうではないそうですが、その持つ意味も大きいということであります。

同じくBR、ティーレマンのプラスのポイントは、いわゆるドイツ的な暗くロマンチックでありながら輝くサウンドを引き出せること、バレンボイムのようなカリスマ性を持つこと、チケットが売れること、ベルリン出身であること、と書かれています。

ぴったりやんけ。

ネガティブなポイントは、それほど若くないということ、これまであちこちでトラブルを起こしてきた気難しい性格。

しかし、まあ若くないっていうのはそれほど問題にならないだろうし、トラブルはあちこちで起こしたとはいえ、年齢を重ねて丸くなったことを期待しようとあるのは本当にその通りですね。

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