フィルハーモニー・ド・パリの大ホールは3日連続で大物がキャンセル

GWですね。GW、してますか!

GWで判らない方のためにご説明するとゴールデンウィークですねっていうことです。

このように略語は判らない人にはしばしば全くわからないものなので、私はなるべく使わないようにしています。GWはまだ判るほうかもしれませんけれど、いわゆる業界用語とかもそうですね。「フラブラ」とか言われてもなんのこっちゃわからんでしょ。アマゾンプライムの似たようなんか、とか、ラブライブとどんなご関係が?とか思われる方もおられるかもしれない。

フラブラっていうのはフライングブラボーといいまして、これは「誰よりも早く、演奏が終わるか終わらないかのタイミングで、いやしかしむしろまだ終わっていないのにブラボーと大声で叫んで会場全体の雰囲気をぶち壊しにかかる行為。目立つことは目立つが会場中から忌み嫌われる。炎上商法の人以外はマネしちゃダメよ、いやむしろ炎上商法の人もやめて」ぐらいの意味が込められた略語です。ほらね、フラブラじゃわかんないよ。

ちゃんと誰にでも通じるように語る、それが大事だと思っています。関係ないけど先日お亡くなりになった大江健三郎さんの本なんて死ぬほど読みにくいもんな。あれは文学だからええのや、でも自分はマネしたらいかんよ、と自戒を込める必要があるわけ。気をつけたい。

で、今日と明日はゴールデンウィークの谷間の平日なんで、あーうぜー休みてーと思われている方も少なくないでしょう。反対に9連休だと大喜びの方もおられるのかもしれません。連休、いいですね。今朝も国道を少しばかし走ってきましたけれど、普段より車の数が圧倒的に少なかったように思いますね。

しかし音楽家について言えば、人々がお休み中にお仕事をする職業であります。そう、なかなかつらいのであります。そしてパリのフィルハーモニーの大ホールではこのゴールデンウィーク中にもかかわらず(なおフランスにゴールデンウィークはないのであしからずご了承ください。今日はメーデーで祝日だけど)、大物演奏家が3日連続でキャンセルという悲しい話がはからずも起こってしてしまった。

5月2日ダニエル・バレンボイム
5月3日ダニエル・バレンボイム(代役で公演あり)
5月4日マウリツィオ・ポリーニ

以下の3公演ですね:
https://philharmoniedeparis.fr/en/activity/concert/23872-dialogue?itemId=120847
https://philharmoniedeparis.fr/en/activity/concert/23871-sur-incises?itemId=120846
https://philharmoniedeparis.fr/en/activity/recital-piano/26478-maurizio-pollini?itemId=130021

ああ高齢ピアニスト。両者ともに「体調不良」。バレンボイムはインフルエンザのようですが、ご高齢で免疫も低下しているんだろうなあ。ちなみに二人は同じ1942年うまれ。ポリーニが1月、バレンボイムが11月なんで、ポリーニが10ヶ月お兄さんです。

2日のバレンボイムの公演については延期とありますが4日のポリーニについてはキャンセル&返金とありまして、まじで体調がやばいのか、とも思うのですが、まあそもそもが確かこれ延期案件だったので、おそらくですが「再延期はしない」ということでありましょう。

再延期はしんどいんすよ。延期はギリギリよくても再延期となると、人々のモチベーションがね、もたないんすよね。チケットがビターッと売れなくなる。そして主催側のモチベーションもだだ下がり。「やってらんねー」ってなるんですよ。

なぜモチベーションが低下するのか。まずは返金っていう作業がかなり面倒でしんどいからですね。完全に自動化出来ていればいいんですが、なかなかそうもいかない。それから当日公演がないことを知らずに会場に来られる方への対応もわりかし重たいしね(稀にですが激怒される方もおられるので、その対応がストレス)。

ああ返せ、俺たちのゴールデンウィークを(繰り返しますがフランスにはゴールデンウィークはありません)。

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