アリス・アデールの名前を初めて目にしたのは私は遅くて、多分せいぜい10年ぐらい前だったと思うんですよね。音源を聴いて、あー興味あるわー興味あるわー(生意気な上からの視点で大変申し訳ございませんお詫び申し上げます)、と思っていたのでした。
その後、フランスから招聘したピアニストなんかに、ねえねえアリス・アデール・・・と問うてみて、ああ素晴らしいピアニストですよ!といったコメントも貰っていたのです。ところが私がぐずぐずしているうちに気がつけばこんなに時間が経ってしまっていた。そしてぼんやりと毎日を送っていたところ、青柳いづみこさんがヴィンテージ・ピアニストというご著書の中で大絶賛されているのを目にしました。
おお、そうだ、アデール。どうしよう。
どうにもしなければどうにもならない。
「呼ぼう」。そう決意をした私は早速行動を起こしました。誰かを呼びたいと思ったらどうするか。皆さんならどうされますか。私はというと、ダメ元でアタックに行きます。
私はこれこれこういうもので、若い人たちや日本であまりまだ知られていないが素晴らしいアーティストを招聘した経験があって、と始めます。口説き文句としての自己紹介は極めて重要です。相手側としたら「いきなりコンタクトしてきたこの人は一体何者?」となるのは必至。「信頼出来る人かな?信頼できる人かも!」と思っていただけるかどうかが交渉成功の鍵を握っているのです。世の中には怪しい人買いみたいな人、あるいは金銭的にやばくて未払いとか起こしまくっているトラブルメーカーもいないわけではない。
ここで「あやしい」と思われると、華麗にスルーされるか丁寧な「ありがとう、お断り」のメールが来ます。そしてその経験も多数あります。つい最近もあるコンクールの事務局長にメールしたらご丁寧にお断りのメールが来ました。こういうのでへこたれていてはだめなのです。うまく行くときはうまく行く、うまくいかないときはうまく行かない。ご縁です。
アリス・アデールについては、公式サイト(ただしあまり更新されていないようだった)にメールアドレスが載っていたので、届くかどうかも判りませんが、とりあえず書いてみような、と思って書きまして、それで2~3週間後に「興味あり」のメールが来ました。
私が英語でメールをおくり、あちらからはフランス語で返ってくる。素晴らしいぃぃぃ!!こんなことは初めてだ!!と、めちゃくちゃワクワクしました。
それがこうしてチケット発売日へと至っているわけです。せっかくなんで2回公演をやっていただけないか、日本でも大絶賛されているフーガの技法、それから今弾きたいフランスプログラム、この2つを東京で演奏してもらえないでしょうか、と依頼したところそのアイデアを痛く気に入っていただけた。そうして出来たのが以下の、何もかもが全く異なる内容の2公演なのです。
どちらか一方だけでも非常に意義深く素晴らしい体験になることは間違いないと確信しておりますが、ぜひ2公演、どちらもお休みの日の午後ということもあり、出かけやすい。なのでぜひ2公演をお求めのうえ、ご来場を賜りご満喫頂けますと誠に幸いです。
チケットは本日午前10時発売です。皆様のご予約をお待ちいたします。
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