スウェーデン王立歌劇場、死亡事故で10月2日まで上演休止中

アラン・ギルバートが音楽監督を務めるストックホルムのスウェーデン王立歌劇場で2023年9月21日(先週木曜日)の午後3時頃、舞台技術者が作業中におよそ10mの高さのバルコニーから転落、ヘリコプターで搬送されるも死亡するという痛ましい労災が起こりました。警察および労働環境庁が事故原因を調査しており、職場環境犯罪(work environment crime)の可能性がある、としているそうです。

Royal Swedish Opera Cancels Performances After Workplace Accident The Violin Channel
https://theviolinchannel.com/royal-swedish-opera-cancels-performances-after-workplace-accident/

この死亡事故を受け、オペラハウスはオペラ、バレエ公演そしてガイドツアーなどを全て中止にしています。チケット購入者にはオペラハウスからメールにて連絡が行っているようです。当初は27日まで中止としていましたが、上演は10月2日(月)まで中止に延期されました。火曜から再開される。なおガイドツアーやそのほかのアクティビティ(チケットセンターとかカフェとかですかね)は明日再開されるそうです。

この男性は55歳で、長く劇場で働いており、腕もよく同僚たちからの評判もよかったそうです。劇場では事故の検証に加え今後の再発防止のための危機管理支援プログラムが提供されるということだそうです。

劇場には危険がいっぱい。高いところでの作業もあれば、舞台には「せり」と呼ばれる機構があって舞台の下にも深い穴がある、なんていうこともしばしば。こういう危険な機構のとりあつかいには各劇場で細心の注意が払われていると思います。私が働いていたホールでも何か危険なものが動く時は必ず声がけがなされていました。

しかし気の緩みはいつどこでやってくるか判らない。劇場、コンサートホールというところはヒヤリハットがいつ起こってもおかしくない場所でもあります。

このような事故が世界中で繰り返されることがないよう、一人一人が気をつけて行かないといけません。皆様本日もどうぞご安全に。

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