先日行きました博多駅や新大阪駅はともかく人、人、人。「こんなに人、いたっけ?」と思うほどに駅の中がごった返していて圧倒されました。みなさんここぞとばかりにおでかけされているんですかね。
旅の専門家に聞いたところ、駅や新幹線が混んでいるのはコロナ中に本数が減ったのもある、という理由もあるのだそうです。一部の列車は戻ってきている(再開している)が、まだ戻ってきていない列車もあり、駅が混雑している一つの原因であるのだというのです。
なるほどなあ。単純に物事の一面だけを見て断定しては行けないということであります。でも人が出歩いている、コロナ全盛期と比べ圧倒的に多いという点は間違いがない。いいことだ。すばらしいことだ。
さて、アメリカのクラシック音楽に目を向けますと、現在の状況はどうなのか。券売はいいのかわるいのか。ニューヨーク・タイムズ紙にその状況が掲載されておりました。
Audiences Are Coming Back to Orchestras After ‘Scary’ Sales Last Fall – The New York Times
https://www.nytimes.com/2023/05/23/arts/music/orchestra-classical-music-attendance.html
基本的には「コロナ前にまでは戻ってはいないがこのところ好調」ということのようであります。「観客の動員数が増えていていることを実感する」とあり、誠にもって素晴らしい。前向きなニュースは大好きです。日本においても苦しかったコンサート業界がどんどこ潤って行くことを願うものであります。
アメリカでは去年の秋、つまり2022-23シーズンが始まった頃はわりとまだまだ悲惨だったようですが、このところ好調。クラシック音楽のファンの年齢層は高いわけで高齢者が出歩かなくなったと言われていましたが、高齢者たちも戻ってきつつある、ということのようであります。
秋の終わり頃に好調に転じ、年末年始にかけ好調が加速。ピッツバーグでは年明けから完売が連続!オーイエーオーイエー!
とはいえまだ2019年の水準にまでは戻っていなくて、10-30%ほど下回っているということなので、まだまだこれからに期待っちゅうことっすね。
そして興味深い点は、パンデミック前に比べ好調なコンサートとそうでないコンサートの差がより顕著になっている、という指摘です。「すぐ売り切れるか、まったく売れないかのどちらか」という関係者のコメントは、日本にも当てはまるようです。私の周りでも、売れるものは売れる、だが売れないものはなにをやってもうれない、と言う声を聞きます。
また人々がチケットを買う時期が遅くなっている、つまりよりギリギリになるまでチケットが売れないということも指摘されていて、これもまた日本でも同じ傾向があると感じています。
パンデミックを経ていま私たちはクラシック音楽のプログラミングについてもマーケティングについても変革の時期に突入している。回復傾向にあるとはいえ、従来通りのプログラムや売り方ではない方法も模索していかないといけないのであります。
「今年は調子がいい」という言葉でこの記事は結ばれていました。日本でも右肩上がりでドンドコドンドコ好調になっていくことを願いたい(そのためにいろいろ努力をしたいとも思うわけです)。
まずはジョルディ・サヴァール&エスペリオンXXIの5年半ぶりの来日公演のチケットを買ってみる、っていうのはどうかい?横浜公演は絶賛プレセール中だぜ?(宣伝ですません)
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