マイケル・ティルソン・トーマスの遺品146点がオークションへ

10月15日にオークションが開催され、今年4月に亡くなったマイケル・ティルソン・トーマスの遺品146点が売却されます。収益の一部は、本人の遺志を継承する活動、および慈善事業に充てられる、とあります(なお、パートナーと長年住んでいた家も売りに出されています)。

オークションの公式でそれらを見ることが出来ますけれど、どういうものが販売されるかというのが結構興味深いといいますか、ソファーとかテーブルのような大きなものから酒器といった小さなものまで味わいがあるものばかりが並んでいて、ほんとうに飽きません。マイケル・ティルソン・トーマスはこういうものを好んだのか、という気持ちと、そういうセンスみたいなものをふわっと感じ取る、みたいな、なんとなく、その場限りかもしれないけれど、こちらの繊細度もあがるんではないか、そんなちょっとした時間を持つことができたかな、と、一覧を眺めてそう感じました。

ジェームズ・ブラウンのステージ衣装、とか、グレイトフル・デッドのドラマー、ミッキー・ハートが持っていたガムランの銅鑼、とか、カール・ファッジ製のクラヴィコード、とか、センスが光る!

ブラームスの1875年の手紙、ドビュッシーの手紙、ラヴェルの手紙などもあって、手紙なんか持っててどうするん?とか思ってしまうかもしれませんけれど、それを時々目にしたらそれこそなんかインスピレーションを受けるような気がします。うまく説明は出来ないけれど、説明をする必要もない、でしょうか。

値段はそこまで高くなくて、例えばドビュッシーの手紙は800-1200ドルの予想価格。貴重なことは貴重だが、インフレの止まらない高級な弦楽器とか弓とか、そういうものとは一線を画している感じなのもいい感じな気がします。

マイケル・ティルソン・トーマスというストーリーも帯びたこれらの品々によい買い手がついて、さらに多くの方のインスピレーションをそっと刺激するようになることを期待します。

日々AIと思われるサイバーアタックが猛威を振るうこのご時世ですが、こういう話でちょっとだけ優しい気持ちになれるというのは人間にしかないこと、と思いたい。

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