猫も杓子もダイナミックプライシング!
ダイナミックプライシングなんぞ、という方はぜひお調べください。値段がめっちゃ上下する、というやつです。ホテルなんかがそのいい例で、特に近年はインバウンドがすごくて週末は倍、いや、3倍、とかそういう世界になっていますね。アパホテルなんかも顕著で、一泊に3万円とかするようなこともあるわけですね。1万円以下で泊まれたあの時代はどこへやら。
このダイナミックプライシングが批判されがちなのは、どうもこれを導入することで利益が最大化される??ようなのですが、一部の人しか買えないという状態が発生するからで、貧乏人は家でじっとしてるしかないのか!!というような心持ちにもなったりしたりしなかったりしたりするからです。いったいこの先どうなるのと、不安が煽られる。財布の紐が固くなります。気持ち的に。
さて、イギリスのロンドンにありますロイヤル・オペラ、ここはいわゆるイギリスにおけるオペラの総本山とでも言うべきところですが、ここがなんとダイナミックプライシングを始めました、ということで、ザ・スタンダード紙を読んでみましたところです。
ロイヤル・オペラはイギリス政府からもっとも多くの助成金を得ている文化団体で、2200万ポンド(2500万ポンドから減額されたそうですが)と、およそ44億円をもらっている。しかし建物の老朽化や様々なコストの上昇などのため、資金的には苦しい。そこでダイナミックプライシング!!
実際にどういう風に変動するのかは判りませんけれど、とりあえずジークフリート(ワーグナー)は425ポンドで販売されているそうです。85000円ぐらい。げえっ!!
こないだのウィーン国立歌劇場の引っ越し公演のチケット代が爆高で「高過ぎ」の声も出ていましたけれど、あれは引っ越し公演だからね?つまりより経費が嵩む公演で、あの値段だったのなら、地元で85000円は比較にならない感じですね。これは日本円が弱すぎるからでもありますね。イギリスでの感覚としては42500円ぐらいだと思います。ってそれでも高いやろ!!
ヨーロッパで聴いたら安いよ(あと、彼らは日本は観光気分で来ていて本気で演奏しないから、演奏のクオリティも地元で聞いた方がいいよ、とも)そういうことを得々として語るかたもおられるわけですが、そしてこれまではそうだったかもしれませんが、これからは違うかも知れない。地元へ行って聞いたらより高かった!!みたいな現象が起こるのかもしれませんね??(イギリスはヨーロッパではないけれど)。
ダイナミックプライシングはんたい!!
まあ脊髄反射的にそういいたくもなるのですが、どうしてそうなっているのか、そこの裏にあるものを読み取って、中長期的な視野を持って取り組むことが求められるのだと思います。自分たちの普段の仕事とも通じるものがあるのだと思います。多分。多分ね。


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