2月に伴奏ピアニストおよび声楽コーチがストライキを行ったという話は読んでおりました。週18時間働くが初任給は1331ユーロ、7年経つとそれが1650ユーロになるものの、その後は全く昇級がない。この金額はフランスで最も低く、地方音楽院よりも低いと。そしてそのストライキの結果、給与があがったというような話も聞いていたように思いますけれども。
フランス語の翻訳が追いついていないので間違っていたら修正していただきたいのですが、今回あらたに月曜から実施されているストライキは、上記の18時間という長さについても、伴奏関係ではない教授陣は週12時間、それに対して、決まりもなく慣行的に18となっているのでそれの是正を訴えていると。また給与体系が変わって新任教員の(多分いわゆる伴奏科以外)初任給が月額1870ユーロ手取り=以前よりもおよそ500ユーロも安くなっちまったことに対して。
1870ユーロは、日本円が激弱な今は日本円に換算すると30万円ぐらいとなり「えっ、そこまで悪くはないのでは」と一瞬思いますけれど、実際にパリで生活する感覚としては18万7000円ぐらいなんではないかと思いますね。そう考えると、世界最高クラスの音楽院としては安すぎる、という風にも思えるのではないでしょうか。判断基準はあいまいですが一応世界3位の大学とも言われる学校ですから、そこで教える教員の給与が低すぎるのは、あまり望ましいことではない、というのはその通りですね。
やりがい搾取はダメ、絶対。正当な対価は必要だ!!
そしてここがいいなと思ったのですが、
多くの教員が授業を実施しながらストライキに参加するという形で、広く支持されている。彼らは「私たちが守ろうとしているのは、単なる働く環境の改善ではなく、優れた教育の継続性です。私たちの地位を弱体化させることは、フランス文化の一角をもろくすることにほかなりません」と訴えている。
学生たちがこのストライキで不利を被ることがあってはいけない、というのは全くその通りで、おおっと、またストかよ、うーらっらー。はいいのですが、きちんとそこで学ぶ学生のことを考えているのはいいね!
実際にどういう風に、授業しながらストライキ、を実現しているのかは不明ですが、ぜひ、学生たちの勉学に影響ない形で、いい感じのディールへと持っていっていただきたいものだと思います。
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