今月の弊社はちょっとしたお忙し月間でして、3組のアーティストたちが重なったりずれたりしながら来日をして、帰って行く、という慌ただしさがあったのですね。ははは忙しいですね!いやあ、貧乏暇なしで!!
そういう会話をあちこちでさせていただきました。テンプレでごめんな。でもね、こういう何気ないつなぎのような会話って言うのが人生、けっこう大切だったりするんだよね。できるだけ摩擦なく、幸せに会話をするっていいよな。いいよね。
いよいよ忙し月間も間もなく終わるよ。先週水曜日にヤメン・サーディが離日し、土曜日の深夜にクリストフ・コワン&金子陽子が離日した。おや、そうすると3ひく2で、あともう一名?
そう、それが、山下愛陽だ! やました・かなひ と読みます。「愛し」と書いて「かなし」と読む、そんな読みが日本語の古文にある。そう知れば、それだけでなにかこう、せつなさ、あるいははかなさ、みたいな気持ちが頭の中に浮かんできます。日本語の不思議を感じますし、日本の美しさ、歴史、豊かさに感動する、そんな気持ちにもなるのです。
そして山下愛陽の演奏は、まさにこの「かなし」も感じさせる、とても心に染み入るものです。すーっと心に入ってきます。抜群のテクニックだが、そのテクニックは単なるテクニックのために用いられているのではなく、かしっ、かしっ、と嵌まっていく。ギラギラのガラス張りの超高層ビルなどでは決してない。どうや、と痛々しいほどに主張するのではなく、静かに圧倒されるんです。天才的な宮大工がすべてをぴたり、ぴたりと決めてく、どこをどうとっても見事に決まっている。そういう演奏です。感嘆します。ヨーロッパで人気が高いのも頷ける。
24日に紀尾井ホールでGuitaris!というギターフェスで山下愛陽は弾いたのですが、舞台裏は騒然としていました。すごい、すごすぎる!!せやろ、おっさん(弊社のことです)は判っていた。したり顔をしていた。
紀尾井ホールでは30分しか演奏しませんでしたが、今夜は2時間のフルリサイタル。染み入る音楽を聞きに、銀座に来て下さい。銀座七丁目は騒音にまみれている、大量の外国人によって占拠されているかもしれない。しかし、ヤマハホールの中は静かな感動で満たされているのです。お金を積んでも買えない満足感をお約束。
感動体験をしに、ヤマハホールに来て下さい。当日券は18時より販売です。
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