クララ・ハスキルの優勝者、クララ・ザールへ

東広島芸術文化ホールくららの翌日は、なんということでしょう、同じ名前を持つクララ・ザールという、久留米の、西鉄三潴駅すぐにあるスペシャルなホールで演奏させて頂く機会を頂戴しました。熱気ムンムンの完売コンサート。

コンサートホールという素晴らしく贅沢な空間もいいのですが、こうして親密な場での演奏というのも、また別の意味で贅沢ですね。お客様との距離も近く、アットホームな空間で、より密度が高い。

ホールの壁を見ればライナー・ホーネック、フォルクハルト・シュトイデ、タマーシュ・ヴァルガ、エルンスト・オッテンザマー、カール=ハインツ・シュッツなど錚々たるお名前のサインが並んでいて、そこにヤメン・サーディの名前が加わったのはとても嬉しいことでした。

ホールのオーナーに「なぜクララという名前をおつけになったのでしょうか」とお尋ねしたところ、あら、私がクララ・ハスキルが大好きだからよという返事が返ってきまして、私はクラクラしたのでした。いやひょっとするとクララクララした、のほうが正しいかもしれません。

なんということでしょう。私がいま各方面にプッシュさせて頂いている若き超絶ピアニスト、中川優芽花(9月11日(水)に浜離宮朝日ホールでリサイタルをするのでぜひお越し下さい!)はクララ・ハスキル国際コンクールの優勝者やぞ。なんという完璧なるご縁なのでしょう。壁にクララ・ハスキルのレコードが飾ってあったのでまさかと思ったんですけど、まさかが現実であった。いや、同じく壁にはクララ・シューマンの絵も飾ってあったので、こちらから来ているのかな?とも思っていたのですが、もちろんシューマンもあるけれど、クララ・ハスキルよ、とのことだったので、私はすっかりクララクララしたのでした(大正解)。

二人がここで弾かせていただくことになった経緯は本当に偶然で、福丸音楽舎のA氏がこちらに来られた際にひょんなことからヤメン・サーディの話になり、私にお電話をくだすった。ほんだらばお話がストトントンと進み、昨日のことと相成ったのでした。ほんとうに世の中はご縁と偶然とタイミングで出来ている!という事を強く意識させられた公演だったのでした。暖かくお迎えくださったすべてのご関係者に感謝を申し上げます。そして誰よりも、コンサートの開催をご決断いただいたオーナーに!

中川優芽花のピアノが爆発的に素晴らしい、という事実は、私一人が勝手に声高に叫んでいるだけでなく、行くところ行くところでみなさまに「あっ」と驚いて頂けている、という結果も伴っています。昨日も皆様に「あっ!」「あっ!」「おっ!」などと驚いて頂けまして、なんやこのピアニスト、めっちゃすごいやんけ!!というご反応をですね、はい、頂戴しまして、私はすっかり嬉しくなって心の中で「ウフフ」「よしよし」とダークにガッツポーズ的な姿勢をとっていたのでした。

これにてツアーの前半戦が終わり。次に皆様にお会いしますのは、7/4(木)めぐろパーシモンホールでのマスタークラス7/6(土)いわきアリオス小ホール、そして7/7(日)たましんRISURUホール(立川)です。

会場で、お待ちいたします。

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