ニッチ、隙間産業とかそういう言葉がありまして、クラシック音楽というものも極めてニッチであります。狭い世界です。今日ここで聞いた噂は明日には全国の関係者の70%ぐらいが知っている、そういう業界です(とりあえず70としておきましたが、お好きな数字を入れて頂いてOK!)。
我々も「吹けば飛ぶような業界ですから」などと半ば以上自虐的に申したりします。ひねくれるのはよくないと常々思っていますけれど、それでその場に笑いが生まれるのであれば、などという思いもあって、消極的積極さで使っていたりします。
いやあ、吹けば飛ぶような業界ですから。
ははっ。
そんなニッチなクラシック音楽業界ですが、私は昨日さらにニッチな話を見つけまして、悶絶致しました。なにかっていうと、コンクールなんですがね。楽器の製作コンクール。楽器のコンクールっていっても、楽器全体を作るんじゃあないんすよ。
ははっ!・・・はっ?
ブリッジって、わかりますかね。わかりませんよね。「橋」です。ブリジストンは創業者が石橋さんだからブリッジとストーンです。弦楽器で言うところのブリッジって言うと、日本語では「駒」って言いまして、ヴァイオリンの弦を支えつつ楽器本体に振動を伝えるパーツ(上の写真)なんですけど、そのコンクールが行われたと。
どういうコンクールやってんねん、どんだけニッチやねん、とか思うんですが、その筋では有名なのでしょうか。ちなみに上の写真が優勝作品なんですよ。美しい!!とかいってご関係者のみなさまが身をよじったり卒倒なさったりされているのかなと思うと、不思議な感覚にとらわれざるを得ない。
このコンクール、毎年どうもやっているっぽくてですね、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロの3部門。今年は20カ国46名が参加して、すべての部門で女性が優勝したと。ヴァイオリン部門で優勝したのはマレーシアの工房のWong Zi Huiさんだそうです。なるほど。しかし、何を基準に優劣を決めてるのでしょうか。形?木目?仕上がりの完璧さ?音の伝わりの良さ?・・・優勝作品の素晴らしさ、高得点のポイントを語れる人がいたらぜひ解説をしてほしい(イヤミとかじゃなく純粋に興味があります)。
しかも、ブリッジに関する書籍(しかも2冊)をこのイギリスの団体?は出していて、それぞれヴァイオリン・ブリッジブック1と2というタイトルなんですが、どちらも60ポンド(9700円ぐらい)もする!!たっかい!!いや、いまならセールで50ポンド(8100円ぐらい)と書いてあるじゃないか!!これは買・・・いません。
こういうわけのわからないコンクール、どんどんやってほしいなと思います。
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